福岡県PTA連合会は年に6回、PTA新聞を発行していますが、先日発行された3月号に那珂川北中学校関連のことが3箇所に掲載されました。
3面に1月15日に行われた福岡ブロック研修会の記事、7面に生徒会の活躍ぶりを紹介した本田PTA会長の記事、そして2面にIT推進員会・委員長のインタビュー記事です。

ITの活用 新しい視点も学ぶ

福岡県PTA連合会の福岡ブロック研修会は、1月15日、大野城市まどかぴあで開催しました。雪の舞い散る中、たくさんの方に参加いただきました。
オープニングのアトラクションでは、筑紫野市の幼児から大人までで構成される「つくし太鼓愛好会」の力強い和太鼓の演奏で、参加者を迎えました。続く研修会では、まず那珂川北中学校の「時間・空間・人間の『間』を取り持つITの活用について」という実践発表。参加者からは、「ITと聞くと、難しい内容かと思っていたが、保護者目線での発信や学校の様子がよくわかって身近に感じられた」「興味深い。ぜひ取り入れたい」という声が多くありました。
講演は「転んでも立ち上がるココロを育てる」というテーマで、MIKIファニットの太刀山美樹代表にお話いただきました。軽い運動で体をほぐしたり、参加者同士で話したりしながら自分を振り返っている時間もあり、子育てと自分自身を見つめる良い時間となりました。人生において転ぶこと(失敗や挫折)は、学びのチャンスであり成功のヒントであると捉え、子どもに伝えることで、自分で立ち上がるココロを育てていけるのだと教えてもらいました。
ご参加の皆さまには、たくさんのご意見、ご感想をいただきありがとうございました。今後の研修会に生かしていきたいと思います。

くまモンロゴで支援活動

那珂川北中学校では、昨年発生した熊本地震に対し、真っ先に反応したのは生徒会でした。発生1週間後のPTA総会の席上「支援活動をしたいので協力してください」との生徒会の姿に感動したPTAは、何か応援をしたいと動き出しました。
「くまモンを使ったグッズ製作・販売を行い、収益を義援金にしては?」との案が浮上しました。
早速、利用申請を行い製作スタート。生徒達にも販売スタッフになって参加してもらおうと町のイベント会場へ依頼。本部メンバー実行委員会に携わっていた「竹の里フェスタ」で販売ブースの許可をもらい、生徒たちも多数集まってくれ、一緒に販売しました。
フェスタに来られた多くの地域の方々は、生徒の真剣な呼びかけに感動し、たくさんのグッズを購入していただきました。生徒たちは、自分の学校名が入ったTシャツやエコバックを、地域のみなさんへアピールし、購入していただき、地域の方々の心の温かさを感じることができました。
生徒会のスローガンの「思いやり」の気持ちを大切に、さらなる成長を期待しています。
(那珂川北中PTA会長 本田修慶)

那珂川北中、意欲的に

危険性を教えて、便利な点も伝える

スマートフォンなどによるLine、Facebook、といったたICT(情報通信技術)と、どう向き合うかー。県P安全・調査委員会は昨年11月17日、文部科学省から「ICTを活用した教育推進自治体応援事業」の協力自治体に指定されている那珂川町で、同省のICT実証校になっている那珂川北中学校(長信宏校長、生徒数499人)を訪ねました。これは、「スマートフォン=勉強を妨げるもの、LINE=誹ぼう中傷の場といったマイナスなイメージを覆す、予想外の意欲的な取り組みが続く同中学を訪ねての報告です。
那珂川北中学校では、1年生を対象としたICT活用、取り扱いの講習会が開かれていました。講師は、同校前PTA会長の日髙光昭さん。パソコンの効率的運用なども仕事として呼びかけているICTの専門家です。軽い気持ちでスマホなどから発信する写真や位置情報から個人が特定されたり、規範を外れた投稿で、家族の人生まで狂わせる例があることなどの危険性をていねいに説明。ICTに全く知識のない人間にも、非常に分かりやすい内容でした。日髙さんは「スマホは武器です。デマの中継をして犯罪の手助けをすることにもつながります。秘密にしたいことはネットに書いては危険です」と語り掛け、「わからないときは、スマホなどで私たちの相談窓口に連絡してください」とアドバイスする一方、東日本大震災のとき、安否や避難場所の確認にインターネットが利用されるなど、〝世界をつなぐ善意のツ―ル〟の面を紹介、ICTを否定することは一度もなく、むしろ便利な〝もの〟だ、と生徒たちに上手な利用を呼び掛けていました。
那珂川北中学校は、コミュニティIT推進委員会を基盤に校内ICT活用委員会の充実を通して「地域に開かれ誇れるICT教育の創造」を進めています。英語科ではICT機器を活用した教育の開発に挑戦中です。これは、行政、学校、地域、保護者の連携と協働のたまものです。
講習会後のインタビューで日髙さんは、スマホのフィルタリング(接続分野の制限)や使用ルールの取り決めの必要性などを指摘しながら、こう締めくくりました。「親・保護者が持たせた以上、親の責任をはっきりさせる。『使い方やルールを知らないとこわいよ』と伝えてほしい。そもそも善意から発達していったLINEであり、問題が起こったときにスマホのせいにするのはおかしい」。
ICTの便利さと表裏一体の危険性。子どもたちは、学校でこのような講習を受け、それなりの知識を持っていますが、その子どもたちを見守る私たち保護者の知識は、余程の危機感や興味がなければ、皆無に等しいのではないでしょうか。「問題をスマホのせいばかりにする前に、大人が子どもに関わる時間をしっかりとるべき」との日髙さんの言葉が胸に響きます。 
もっと学び、子どもたちに適切な使用助言ができるようになりたいと思いました。
(報告 県P安全・調査委員会 月俣修、古賀典子)

上記は抜粋ですが、下記にPTA新聞そのものも掲載いたします。