9日(水)に第22回入学式が行われました。天候にも恵まれ、166名の新入生とそのご家族を迎えて盛大に執り行われました。新たな学び舎での第一歩を踏み出すその瞬間を、私たち教職員一同も心から祝福いたしました。新入生たちは少し緊張した面持ちで式にのぞんでいましたが、一人一人が名前を呼ばれ、それぞれ立派に返事ができました。その姿には、希望に満ちた新たなスタートへの決意が感じられました。また、式の後には、各クラスで担任の先生方からも簡単なご挨拶があり、子どもたちは新しい友達や環境に胸を躍らせている様子が見受けられました。これからの学校生活を通じて、一人一人が自分らしさを大切にしながら成長していけるよう、教職員一同全力でサポートしていきます。明日から新しい中学校生活を共に頑張っていいきましょう。

【学校長式辞】

 本日は、第二十二回入学式に際しまして、ご多用の中、那珂川市副市長、小原博 様、那珂川市教育委員会、教育委員 池田 佐恵子 様をはじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜りまして、誠にありがとうございます。

 百六十六名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。春風が心地よく、桜の花が美しく咲き誇るこの素晴らしい季節に、皆さんと共に新たなスタートを切れることを、大変嬉しく思います。今はまだ、これから始まる中学校生活に対して、緊張や不安を感じているかもしれません。しかし、これからの学校生活は、皆さん一人一人にとってかけがえのない時間となることでしょう。中学校の先生方も全力で皆さんをサポートしますので、安心してください。 

 さて、これから始まる中学校生活で、ぜひ忘れないでほしい言葉があります。それが、「志(こころざし)」です。

  「志」とは、ただの目標や夢ではなく、自己を超えて他者や社会に貢献するために持つ強い決意や心のありようを指します。これからの学びの中で、知識や技術を身につけるだけでなく、自分の「志」を育てていくことが何より大切です。 

 ここで、歴史上の人物のエピソードを紹介したいと思います。 

 江戸時代の学者に吉田松陰という人物がいます。その言葉に「志を立てて、その志に従い、何事も一生懸命にやりなさい」というものがあります。松陰は若い頃から学問を深く志し、国を思う気持ちが強かったことで知られています。彼は、どんなに困難な状況にあっても自分の志を曲げることなく、学び続けました。その結果、彼の思想は後の時代に大きな影響を与え、多くの偉大な人物を育てることとなりました。松陰のように、自分の志を信じて学び続けることが、未来を切り開く力となるのです。

 そして、現代の日本からも、皆さんにとって大きな励みとなる人物がいます。それが、大谷翔平選手です。皆さんもよく知っているとおり、大谷選手はプロ野球の世界で二刀流として活躍することで世界中から注目を集めています。彼の「二刀流に挑戦したい」という強い志は、決して簡単に実現できるものではありませんでした。その志を実現するためには、体力的にも精神的にも大きな挑戦を伴いました。さらに、二刀流としての挑戦を続けるために、さまざまな困難や批判も受けながら、それに立ち向かい続けました。その結果、今や大谷選手は世界の舞台で輝き、多くの人々に希望と感動を与えています。大谷選手のように、自分の夢や志を信じて、困難に立ち向かい続けることがどれほど大切か、皆さんにも学んでほしいと思います。

  本校の教育は「鍛える教育」と言います。さまざまな活動において目標を設定し、その目標達成に向けて繰り返し努力し、そして目標を達成した時の達成感を味わう。このサイクルを「鍛える教育」と呼び、全ての教育活動に位置づけています。新入生の皆さんも、明日からの中学校生活では、しっかり目標を設定し、繰り返し努力し、達成感を味わう中で、自分を大きく成長させてほしいと思います。その努力の中で、壁にぶつかることがあるかもしれません。しかし、壁にぶつかるたびに、あきらめず、自分の志を見失わずに前進し続けることが大切です。困難を乗り越えることで、皆さんはさらに強く、より成長し、最終的には大きな成功が待っていることでしょう。努力と挑戦が、皆さんの未来を切り開く原動力となります。常に前向きに、自分を信じてがんばってください。 

 最後に、保護者の皆様に対しまして、お子様のご入学を心よりお祝い申し上げます。家庭・地域・学校の三者が、生徒に望むことは「社会でたくましく生きていく力をつけてほしい」と考えています。そのためには、三者が教育に対する価値観を共有することが大切です。これから実践する本校の教育活動に対しまして、ご理解・ご支援をいただきますようお願い申し上げます。

  それでは、新入生の皆さん、これから始まる学校生活が皆さんにとって実り多きものとなりますように。そして、皆さん一人一人がそれぞれの「志」を胸に、素晴らしい未来を切り開いていくことを心より願い、式辞とさせていただきます。

                                          令和七年 四月九日                

                                               学校長 佐藤茂史

 

【新入生 代表の言葉】

 春の訪れを感じる今日、私達新入生166名は、那珂川北中学校に入学し、新しい一歩を踏み出しました。本日はこのような素晴らしい式を行ってくださりありがとうございます。これから新しい世界で過ごす三年間は、不安もありつつ、大きな希望や期待にあふれています。私はその三年間でがんばりたいことが二つあります。

一つ目は部活動です。中学校では部活動があります。私は卓球部に入ろうと考えています。卓球というスポーツを楽しむだけでなく、先輩や先生、同級生との出会いも楽しみにしています。勉強や部活動を両立しながらがんばっていきたいです。

二つ目は新しい友達をつくることです。中学校に入り、初めて出会う人がたくさんいます。私はその友達の様子に気を配り、まわりの友達に目を向けていきたいと考えています。友達が悲しんでいる時は寄り添い、うれしいときは一緒に笑う。みんなで協力し、思いやりのある関係を大切にしていきたいです。そして、これから共に過ごす友達とすてきな思い出をたくさん作りたいです。

最後に校長先生を始めとする先生方、先輩方、地域の方々、私たちのことを「温かく」「ときに厳しく」ご指導いただきますよう、よろしくお願いします。

                                       令和七年四月九日

                                          新入生代表 山内 誠人