6月16日付の西日本新聞の24面に、15日に行われた全校集会の朗読劇のことが紹介されました。

「原爆の子の像」のモデル

禎子さんの折り鶴 熱延

那珂川北中生徒が朗読劇

那珂川町の那珂川北中の生徒たちが15日、広島市の平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルになった故佐々木禎子さんをテーマにした朗読劇を全校集会で発表した。被爆後、全身の痛みと闘いながら鶴を千羽折れば元気になると信じ、12歳で亡くなった禎子さん。実兄の雅弘さんは同町在住で、生徒たちは雅弘さんにインタビューし、オリジナルの脚本に反映させ、2、3年生が熱演した。
同中では2015年から毎年、平和に関する朗読劇に取り組んでいる。今年は生徒会執行部を中心に生徒32人が取り組み、この日は朗読や合唱、裏方の照明など役割分担して披露した。
「禎子もお父さんの気持ちを察し、痛みをこらえて泣くしかありませんでした」「一羽一羽の折り鶴に自分の残りの命をかけ、願いを折り込んでいきました」…。感情を込めたせりふや合唱を、他の生徒たちは静かに聞いた。
出演した2年の中岡隼也さん(13)は、曾祖父が兄と弟を広島原爆で亡くしているという。「曾祖父からは『原爆1発で日常が変わった』と聞かされてきた。平和は当たり前にあるものではないと思うので、考えて大切にしていきたい」と話した。朗読劇は12月に、町の人権啓発イベントでも上演する予定。(塩入雄一郎)