「ICT活用と授業改善」校長 平野 善浩

今年度もあと2ヶ月となり、いよいよ年度末が近づいてきました。3年生は私立の専願入試や公立高校の特色化選抜入試等も終わり、徐々に進路が決定する生徒が出てきました。1,2年生は2月2日(金)に行われる「総まとめテスト」へ向けて、学力向上に取り組んでいます。

さて、今回は「授業におけるICT (PC、ノートPC、タブレット、スマホ等)活用」の話です。授業参観に来られると、生徒がタブレットを活用して調べたり、学習したことをまとめたり、意見を交流する姿がみられたりと、昔とかなり違った授業風景に驚かれることもあると思います。私が教員になったばかりのころは、こんな時代が来るなんて想像もつきませんでした。私は社会科の教員だったので、よくパソコン教室にいって、生徒に調べ学習をさせていました。パソコン教室を使おうと思っても他教科の授業が入っていてなかなか使うことができず、もどかしい思いをしましたが、今のように一人一台のタブレットがあれば、そんな心配もありません。つなごうと思えば、海外の学校ともつながります。まるで夢のような世界です。

この状況は、2019年文科省が「GIGAスクール構想」(小中学校の児童生徒1人につき1台のパソコン末端と高速大容量の通信ネットワークを整備するという内容)を実現するという計画によるものです。本来は4年かけて2023年に実現する予定でしたが、2020年に入ってからの新型コロナウィルスの感染拡大とそれに伴う全国一斉の休校措置により、オンライン授業などのICT 活用のニーズが急速に高まり、一人一台タブレット環境が急速に整いました。しかし、ハード面は整備されたものの、ICT活用状況は、地方自治体間、学校間、先生間で大きく差があるのが実態です。那珂川市の小中学校は県内でもICT先進地域と言われています。

昨年の4月に本校中学校3年生対象に行われた「全国学力学習状況調査」において次の二つの質問「1,2年生の時に受けた授業で、PCタブレットなどのICT機器をどの程度利用しましたか」「学習の中でPCタブレットなどのICT機器を使うのは勉強の役に立つと思いますか」の質問の結果がグラフの通りです。このことから、本校は全国の学校と比較すると、ICT機器を活用する頻度は少なく、また、ICT機器が学習の役に立つと考えている生徒も全国と比較すると低い状況にあります。ICTを活用すれば、必ず学力が上がるという訳ではありませんが、この状況は改善していかなければいけない本校の課題と考えています。

タブレットの具体的な活用方法は、大きく2つあります。一つは「授業支援」としての活用方法です。授業において、教師がタブレットにデジタル教材を提示したり、タブレットに生徒が記述した内容を黒板や大型テレビに映したりします。また生徒同士のタブレットの情報を共有して、リアルタイムに意見交換や協働作業をすることが可能になります。(時間をかけずに、意見交換できたり、全体の意見がわかります) 3年生の理科では太陽系の惑星について調べたことをまとめ、発表し合っています。家庭科でも、意見交流でよくタブレットを活用しています。二つ目は「学習支援」としての活用方法です。生徒が、学習する際に、先生に質問しなくても、タブレットを活用して、解説動画を見て、疑問を解決したり、自分の苦手な分野の過去問題を解いたり、生徒がいつでも主体的に自分の理解度や能力、適正にあった学習を行うことができるようになります。このことを「個別最適化学習」と呼びます。このようなICT教育の充実を通して、生徒の学び方に大きな変革をもたらすと共に、これからの社会に生きる力を身に付けさせようとしています。しかし、以下のような課題があるのも事実です。

○タブレットを活用することが、学力向上には直結しない(活用の仕方が大事)○タブレットの操作に注意力が向かい、学習内容の習得がおろそかになる。○視覚的情報が多くなりすぎて、混乱を招く。 ○教職員のICT活用能力がおいついていない等が上げられます。

このような課題はありますが、これからの社会では、ICT活用なくしては学習や仕事ができないのが現状です。ICT活用をいかに自分自身の学びや成長へとつなげることができるかもひとつの生きる力となってきます。

本校では、来年度から授業における効果的なICT活用能力を図るために、熊本大学、特任教授の前田康裕特任教授から指導助言を受けながらICTを活用した授業改善を年間通して実施していこうと計画しているところです。

前田特任教授は「今、子どもたちには1人1台の端末があり、テクノロジーを使ってクリエイティブに学ぶ環境が整っています。私たち教師も子どもたちと一緒に変化に対応し、学びを豊かにする学習にチャレンジしていくことが大事だと思っています。」と述べられています。とにかく、実際にたくさんチャレンジして行くことが大事だと考えています。ICT活用によって、さらに生徒が楽しく学習でき、しかも学力も向上していくような授業をめざして授業改善に取り組んでいきます。

立志式・著名人による出張授業

1月18日(木)2年生は、立志式を行いました。式では、各クラス代表生徒が立志作文をプレゼンで発表し、夢や今後の目標を語りました。発表の後、PTA会長 明星孝一様に、お祝いとして講話をしていただき、ウェルビーイングの話等、今後の人生に大いに参考になるお話をしていただきました。立志式に引き続き、「著名人による出張授業」を行いました。「エンジン01文化戦略会議」の協力のもと、今年度は作家・歴史家である井沢元彦さんに来ていただき、徳川綱吉の歴史的な評価の話を含め、楽しく・興味深いお話をしていただきながら、通史のなかで歴史を見ることの大切さをお話ししていただきました。

冬休み課題テストの結果

1月10日(水)に行われた、冬休みテストの結果をお知らせします。

1年生は、「グラフ中◆」です。前回11月の学力診断テストの「54」から2ポイント上昇し「56」でした。2年生は、「グラフ中▲」です。2年生も前回の「55」から1ポイント上昇し「56」でした。両学年とも後期から上昇傾向です。日々の授業や家庭学習、CSSでの放課後学習、そして学力診断テストへ向けた選択授業など、1,2年生が日々積み重ねている努力が数字となって現れてきました。1,2年生は2月2日に行われる学力診断テストが今年度の総まとめとして最も重視されます。今までの学力診断テストのなかで最高点が取れるように頑張ってほしいと思います。

3年生は、「グラフ中■」です。前回と同じ「52」でした。後期は各校の3年生も受験勉強を本格化させる中、上昇傾向とはなりませんでした。3年生の後期も全体の学力が伸びるよう、手立てを検討していきたいと思います。

3年生は今月から受験が本格的に始まり、結果が出た生徒もいます。3月の公立一般入試までそれぞれのクラスで受験へ向けて学習しようとする雰囲気が大事です。受験を控えている生徒は、過去問にたくさん取り組むなど、勉強したことをアウトプットする練習を行っていきましょう。また、進学する高校が決まった生徒は、高校へ向けての勉強を始めましょう。吉本道場など、高校の学習を先取りして教えてくれる場が本校にはあります。『受験は団体戦』。卒業までの時間を3年生全員が充実した学習時間をすごせるために、それぞれ頑張ってほしいと思います。

 

後期体力テストの結果

12月に行われた後期体力テスト(1,2年生)の結果をお知らせします。(3年生は受験期のため実施していません)

1年生男子は前期体力テスト(4月)の「46.4」から「59.9」1年生女子は「43.5」から「56.3」とTスコア(全国平均を50とした場合の全国偏差)で10以上の大幅に伸ばすことができました。2年生男子は4月の「53.6」から「57.6」と3ポイント伸ばすことができています。2年生女子は「56.8」から「56.2」と若干ポイントを下げましたが、2年生女子のこの時期の身体的な成長を加味しても高い数値を保っています。

毎日の晴動雨読、体育の時間の補強運動、北風走大会へ向けての持久走の取組など、さまざまな体力向上の取組の成果が数値となって現れていると思います。本校では、運動の効果的な活用に取り組んでおり、「運動を通じての脳力アップ」を目指しています。運動が与える学力面や精神面のよい効果を今後も教育課程に取り入れていきたいと考えています。

20周年記念行事

1月13日(土)に20周年行事として、第9期生の高見章久さんを講師とお招きし、キャリア教育講演会(卒業生講話)を行いました。20周年を節目に、次の30周年へ向けて様々な取り組みをしていくスタートとして、今年から社会で活躍する卒業生を迎えてのキャリア教育講演会(卒業生講話)を実施していくことになり、その第1回目となりました。現在研修医として活躍している高見さんから、中学・高校・大学時代の話や現在の仕事に関する話だけでなく、受験を控えた3年生に勉強の方法やモチベーションの持ち方などについてもお話しいただきました。