「運動の効果について」

校長 平野 善浩


先日の第20回体育会の開催時には、多数の保護者の皆様のご参観ありがとうございました。体育会当日の何事にも一生懸命に頑張る生徒の姿や練習期間を通して生徒が大きく成長する姿を見ることができたと思います。生徒達も全力を出して、乗り越える体験をしたことはこれからの自信につながると思います。このあと、中間考査や中体連大会へと意識を切り替えて、体育会と同様に頑張ってほしいと思います。

さて、体育会が終わり、「晴動雨読」の取組が6月12日火曜日から始まります。「晴動雨読」とは「晴耕雨読」という言葉をもじったもので、朝晴天時には10分間の運動、雨天時には20分間の朝読書(英語の多読も)を行う取組です。本校では4年前から実施しています。この「晴動雨読」が、昨年度の「全国体力つくりコンテスト」全国第2位獲得の大きな要因になったと考えています。

特に初めて体験する1年生は「なんで朝に毎日運動するの??」と思うかもしれませんが、朝運動することは、体力がつくだけでなく、学力、そしてメンタルヘルス(精神的な安定)にもつながるのです。

運動することが、学力向上やメンタルヘルスにとても良い効果があることが分かったのは、理科と数学の国際的な学力調査(TIMSS)がきっかけでした。1999年に行われた調査で、アメリカは理科18位、数学19位という散々な結果でした。ところが、アメリカのある地域では不思議なほど高得点をとっている地域がありました(理科が世界1位の国より高得点、数学が世界6位の国より高得点)。これを不思議に思ったアメリカの教育関係者たちは、他地域と何が違うのかすぐに調査に乗り出しました。違いはたった1つだけ、授業前に運動(早朝ランニング)を行っていたことです。現在では、適度な運動を行うことが、脳に次のようなよい作用を及ぼすことが解明されています。

このことを明らかにしたのはハーバード大学レイティ教授です。「脳を鍛えるには運動しかない」という著書がベストセラーにもなっています。

【運動が脳にもたらす好影響】

①脳細胞の増加には不可欠な神経系の蛋白質が脳の中でさかんに分泌される。

②神経細胞や脳に栄養を送る血管が増加する。

③ものを覚えたり認知能力を高めたりするために必要な神経のつながりを増やす。

④ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンといった思考や感情に関わる神経伝達物質の分泌を促す。

⑤記憶をつかさどる海馬が大きくなる。

その著書によると、適度な運動は、学力向上以外にも「精神の安定」や「やる気の向上」等、メンタルヘルスの面でもプラス効果をもたらすことが示されています。また、適度な運動のやり方として、①心拍数を上げる、②普段使わない筋肉を使う、③できれば朝にやる、という3つのポイントが挙げられています。このような理論をもとに、本校では「晴動雨読」等、

運動を教育活動の中に取り入れています。

また、スウェーデンの精神科医のアンデシュ・ハンセン氏は著書「運動脳」の中で、走ることについて次のように述べています。『私たちの身体は、1万年前のサバンナに生きていたころの狩猟採集の生活に適応しています。そのため、サバンナで「生き残る」ために良いことをすれば、脳からセロトニンという快感物質が出て気持ち良くなるようになっています。1万年前の人類は獲物を探すためや、よりよい住む場所を見つけるために、走っていました。走るということはきついことです。しかし、走ることは生き残ることにつながるために、走ると脳から快感物質が出て、ごほうびを与えてくれるようになっています(我々は走り終わったあとすっきりするのはこのためです)。』

走りたくないな・・・と思っている生徒もいると思いますが、頑張ってみてください。きっと良いことがあります(私も生徒と一緒に走ります。負けませんよ)。運動は、体も健康になり、学習への集中力も高まり、また精神的な不安も改善してくれます。運動を生活に取り入れるのは良いことだらけなのです。6月21日(水)にはスポーツインストラクターを招いて、学年毎に体育館でスタジオプログラム(音楽に合わせてトレーニングをする)を行います。運動する楽しさを感じて、運動を習慣にする生徒が増えてくれると良いと思っています。

4月学力診断テストの結果


4月14日(金)に行われた、学力診断テストの結果をお知らせします。1年生の偏差値は「53」と福岡県の平均を上回り入学時の結果としてはとてもよい結果がでています。2年生の偏差値は「55」です。2月の成績では「57」でしたので、2ポイント下がってしまいました。3年生の偏差値は「54」です。2月のテストでは「56」

でしたので、2年生と同様、2ポイント下がっています。

本校の特徴として、長期休暇明けのテストは全体の結果が下がる傾向があります

長期休暇は既習事項を復習できる絶好のチャンスです。「夏を制する者は、受検も制す」といわれることもあります。次回は、8月の夏休み課題テストです(3年生のみ6月学力診断テスト実施)。特に3年生は次の夏休みに頑張ってほしいと思います。

今年度の目標「筑紫地区1番」の実現を目指し、教師、生徒ともにさらに学力向上の取組をさらに進めていきます。

 

 

第20回体育会の開催


5月21日(日)に、第20回体育会を開催しました。体育会スローガンは、「不撓不屈~熱い気持ちがぶつかりあう、532人が主役の体育会~」。このスローガンを達成するために、11日間の練習から生徒たちブロックリーダーや実行委員会、種目責任者が中心となって取り組みました。教員はなるべくリーダーたちのサポートに徹し、生徒たちが体育会を自主運営できるようにしました。各リーダーたちもその期待に応えて、主体的に集団を動かしていました。

メインの種目となる男女の集団演技には、今年度から1年生も加わり、全学年でダンスやHIIT

の練習に励みました。本校の集団演技は、トレーニングの要素を組み入れた体力向上も目指した演技ですが、1年生も一生懸命練習に取り組み、本番では2,3年生に劣らない演技を見せてくれました。笑顔あふれ全員の息のあった女子のダンス、力強さと動きのそろった男子の集団演技。生徒たちの力ですばらしい体育会を作ってくれました。多くの生徒が大きな達成感や感動を味わっている姿が見られました。

ご参観いただいた保護者の皆様、練習期間中の子どもたちへのサポート、並びに当日の熱い応援ありがとうございました。

【総合の部】 優勝 :黄ブロック 準優勝:青ブロック

【集団演技の部(男子)】 最優秀賞 黄ブロック 優秀賞 紫ブロック

【集団演技の部(女子)】 最優秀賞 青ブロック 優秀賞 緑ブロック

【バックボードの部】 最優秀賞:赤ブロック 優秀賞:黄ブロック

 

 

大人参加型授業「なきた塾」オリエンテーション


25日(木)に大人参加型授業「なきた塾」オリエンテーションが行われました。「なきた塾」は、学校・家庭・地域が共に学び合う大人参加型授業を通して、地域の方々や保護者とのつながりを深めるとともに、目的を共有して活動を進める中で、それぞれのよさや頑張りを認め合い、高め合って目的を実現した時の達成感を味わうことを目的とするコミュニティ・スクールの取組です。

「なきた塾」は、次のような3つの特徴をもった学習です。①19講座を開設し、2・3年生が興味・関心がある講座を選択し、異学年集団で学びます。②地域の方や保護者が、ゲストティーチャーや生徒とともに学ぶ受講生として本校の教育活動に参加できます。③通常授業は45分ですが、「なきた塾」は1時間で行います。

26日(金)に保護者向けの参加募集のプリントを配布しています。受講生としてだけでなく、それぞれの講座でゲストティチャーとして参加していただける保護者の方々も募集しております。ぜひ、ご参加ください!

 

 

第1回 部伍集会


5月30日(火)第1回部伍会を行いました。本校では、コミュニティ・スクールの取組として、社会貢献力の向上のために、生徒が地域行事に参加し、地域貢献活動を実施していきます。そのための地域ごとの生徒の集まりを部伍会と呼びます。その第1回目が行われました。地域担当主幹の奥田先生から部伍会の目的について説明が行われたあと、

各部伍長(3年生)の紹介が行われました。その後、各部伍に分かれ顔合わせと1,2年生の代表決めを行いました。

7月に各区長さん達をお迎えし「那北中コミュニティ・スクール推進委員会(CS推進委員会)」を開催、各地区の夏祭りでのボランティア活動の具体的な打ち合わせを行います。今年度も、生徒たちが地域のボランティア活動に参加していきます。ぜひ、地域での子どもたちに活躍を応援してください。