通常学級における特別支援教育」

校長 古澤 裕二

3年生は、パラマ入試を皮切りに、国立高専推薦入試、私立専願入試、公立特色化選抜入試が終わりました。2月に入れば、私立前期一般入試、公立推薦入試が行われます。1・2年生は、3年生の私立前期一般入試に合わせて学力診断テストが行われる予定です。

さて、先月12月、文科省は、通常学級に在籍する小中学生のうち、8.8%が発達障害の可能性があるという調査結果を発表しました(2002年度調査では6.3%)。1クラス35人の通常学級の場合では、3人が発達障害ということになります。主な発達障害は、学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)が挙げられます。その特徴は以下のとおりです。

通常学級における発達障害については、早期発見・早期対応することが大切です。放っておくと学習や学級集団にうまく適応できず、自尊感情が低下したり問題行動を起こしたりする二次障害が起こるケースもあります。そのため、就学時健診や小学校段階で発見・対応に努める必要があり、5歳児健診を行っている自治体もあります。しかし、実際には中学校まで見過ごされるケースも少なくありません。そこで、本校では毎年次のような取組を通じて早期発見・早期対応に努めています

まず、5月に「スクリーニング」を実施しています。これは、担任や副任など複数の学年教員によって、気になる生徒をチェックリストをもとにピックアップしていくことを意味します。また、市特別支援教育センターの専門家とも連携して、定期的に授業の様子を見に来ていただいています。そこで、学校側の担当者と特別支援教育センターの専門家とが協議した上で、どうしても保護者と連携したほうがよいという場合には家庭に連絡し、面談を行っています。その後、保護者の了解を得られれば、「WISC(ウイスク)検査」を実施します。「WISC検査」は、その子の「得意な部分と苦手な部分」を把握でき、「その子にとってより良い支援の手がかりを得る」ことを目的として行う検査です。その結果を、保護者と教職員が共通理解し、当該生徒に対応していくことになります。場合によっては、医療機関を受診してもらうこともあります。発達障害に関して判定や診断を下すのは、あくまでも専門家や医療機関です。

保護者の方によくある誤解が、「WISC検査」を受けると特別支援学級に入らなければならないといったことです。また、発達障害と判定され特別支援学級に入ると、高校入試で不利になるといった誤解も少なくありません。生徒本人が学習面や行動面で困り感を抱いている場合や保護者の方が気になる場合には、まずは「WISC検査」を通して、その子の特性を明らかにすることが大切です。それにより、その子に合った具体的な対応も見えてきます。昨年度9名、今年度5名の生徒が「WISC検査」を受けています。

発達障害と言えば、マイナスイメージが多いと思われますが、最近ではシンガーソングライターの米津玄師さんや深瀬慧さん(SEKAI NO OWARI)などが発達障害であることを明かしています。発達障害は、困難さや不得手な部分がある反面、特出した才能を有する場合も多くあります。また、自分の困難さや不得手の部分を補っていく方法を知ることで、うまく対応できる場合も少なくありません。さらに、一般の人々でも、程度の差こそあれ、得意・不得意分野や認知の偏り等を有しているものです。そのため、発達障害を「支援を必要とする個性」ととらえてはどうでしょうか。

最近、専門家が発達障害の児童生徒の増加傾向に警鐘をならしています。例えば、精神科医医学博士ダンクリー氏によると、その著書「RESET」で、日本では2006年~2019年までに5歳~12歳までの学童期における発達障害が、LD11.5倍、ADHD14.0倍、ASD6.5倍と増加していると指摘しています。しかも、増加傾向は世界的な傾向なのだそうです。その要因について、ダンクリー氏は「スマホ・ゲーム等の長時間使用」による脳の機能障害であると述べています。本来、発達障害は生来の中枢神経における異常とされていますが、後天的な要因でも発達障害と同様の傾向が出るという指摘です。この点は、是非保護者の皆様にもご留意いただきたいと思います。

お子さんについて気になることがあれば、是非ご相談ください。

  • 本校:特別支援教育コーディネーター 中島由起
  • 那珂川市特別支援教育センター:電話092-953-2828まで

※「チェックリスト」は、HP「軽度発達障害フォーラム」に掲載されており、オンラインチェックが可能です。

吹奏楽部アンサンブルコンテスト県大会 金賞!

12月に行われた福岡アンサンブルコンテストに、打楽器5重奏で出場しました。演奏曲はJ.グラステイル作曲の「エクリプス・ルチア」です。結果は見事「金賞」を獲得しました。昨年に引き続き、九州大会への推薦をもらい、2月11日(土)に沖縄の「那覇文化芸術劇場なはーと」で開催される九州大会に出場します。九州大会を勝ち抜けば、次は全国大会(静岡県浜松市)です!緊張すると思いますが頑張ってください。みんなで応援しています!

【演奏者 2年 飯田颯志君のコメント】

九州大会に向けて、毎日練習を頑張っています。九州大会では「金賞」をとれるようにがんばるので、応援よろしくお願いします。自分たちの最高の演奏をしてきます!

冬休み課題テストの結果

1月11日(水)に行われた、冬休みテストの結果をお知らせします。

1年生は、「グラフ中◆」です。前回11月の学力診断テストの「57」から1ポイント落ちていますが、ハイレベルをキープできています。2年生は、「グラフ中▲」です。前回と同じ「55」でしたが、理科は前回「51」から3ポイントもアップしていました。来年度は受験生です。さらにレベルアップを目指して頑張りましょう。まだまだ全力を出せば伸びる力を持っています。3年生は、「グラフ中●」です。前回と同じ「55」です。3年生にとって、本校で行われるテストは、後期期末考査を残すのみとなりました。進路がすでに決定している生徒も増え、一息ついている生徒もいるかもしれませんが、高校入学への準備と考え、最後までしっかり勉強しましょう。

1・2年生は、2月3日(金)に今年度最後の学力診断テストがあります。そのため、今月は「学力強化月間」として、各学年で様々なテスト対策を行っています。来年度へつなげるため、全力で頑張ってください。

※点数は1年、2年は100点満点 3年は60点満点 ( )内は偏差値

筑前地区新人駅伝大会

筑前地区新人駅伝大会が1月21日に博多の森陸上競技場周回コースで行われました。本校は北風走で好記録を出した選手を集めた「オール那珂川北チーム」で出場しました。

女子は、1区岸本華夢さん(2年陸上部)、2区原田心暖さん(1年女子バスケットボール部)、3区田中莉彩子さん(1年水泳部)、4区川津音々さん(2年陸上部)、5区小松千夏さん(2年陸上部)でした。結果は36校中17位、筑紫地区の中では15校中の6位でした。特に2区の原田心暖さんは9人を追い抜き、活躍してくれました。

男子は1区オミレ瑛人君(2年サッカー部)、2区坂本武君(1年陸上部)、3区田村悠人君(1年社会体育野球)、4区吉田充騎(1年社会体育野球)、5区坂井環太君(2年男子バスケットボール部)、6区森堅晟君(1年陸上部)。結果は36校中の14位、筑紫地区の中では15校中の5位でした。1区のオミレ瑛人君は陸上部のエースが集まる1区で15位、バスケットボール部の坂井環太君は区間7位と活躍をしてくれました。

他の学校がほとんど陸上部の中、選抜チームに選手たちは、全力を尽くして走ってくれました。

地域をきれいに(Clean Friday)

生徒会の呼びかけで、月に1回ゴミを拾いながら登校する「Clean Friday」の取組を昨年12月から実施しています。1月20日(金)は、今年最初の「Clean Friday」でした。当日は、3年生は専願入試で小雨も降っていましたが、58名の生徒がゴミを拾ってきてくれました。協力してくれた生徒の皆さん、ありがとうございました。次回は2月3日(金)を予定しています。ちょっとしたボランティアを通して、地域をきれいにし、徳を積み重ねていきましょう。

2月・3月の主な予定

※2月・3月の主な予定は、TOPページでご確認ください。

学校からの連絡

【立志式・著名人による出前授業について】

2月11日(土)多目的ホールにて立志式を行います。内容は以下の通りです。

① 立志式(13:00~)

  • 2年生クラス代表一名が立志録を発表
  • 学校運営協議会会長の坂井克昌様から激励の言葉

② 著名人の出前授業(13:50~)

  • 受験アドバイザー評論家、精神科医の和田秀樹 様
  • モデル、写真家、芸術家の安珠 様

(コロナ禍のため、保護者の参加はできませんのでご了承ください。)

【インフルエンザの出校停止期間について】

新型コロナウィルスの感染とともに、インフルエンザの感染も増えています。インフルエンザの出席停止期間は、「発熱した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過した後」となっています。出席停止期間中は、自宅で安静に過ごしてください。