「スマホを使うほど・・・」 校長 平野 善浩

6月中旬から、筑紫地区の中体連大会も中盤をむかえ、各会場で熱い戦いが繰り広げられています。私もいくつか応援に行きましたが、最後の大会にかけ、全力でプレーする生徒の姿を見るといつも胸が熱くなります。中にはもう引退が決まった部活動も出てきました。引退した部活動生は、これまできついこともあったと思いますが、最後までよく頑張ったと思います。これから部活動で培った力を活かして、進路実現にむけて、勉強をがんばってほしいと思います。また、これまで、生徒を支えていただいた保護者の皆様にも感謝いたします。ありがとうございました。

さて、先日各学年で「ネット依存」に関する調査を行いました。3年前に「子どもがネット依存になって止めようとすると暴れるので大変だ・・」との保護者からの相談を受けてから実施し始めました。調査の内容は、神奈川県の久里浜医療センターが利用している「インターネット依存度テスト」を参考にしたものです。質問は、「インターネットのために、これまで勉強の能率が下がったことがありますか?」などの質問が20問あり、その結果を点数化します。(100点満点)点数が高いほど、依存の度合いが強いことになります。40点~69点は「問題ユーザー」(インターネットによる問題あり、インターネットが自分の生活にあたえている影響について、よく考える必要あり)。70点以上は「治療を要するユーザー」(インターネットが生活に重大な問題をもたらしている。すぐに治療の必要あり)となります。保護者の皆様は是非お子様に点数を聞いてみてください。

結果はグラフのとおりです。1年生は、約半分の生徒が「問題ユーザー」です。半数という多さにとても危機感を感じました。2年生は、昨年に比べ、「問題ユーザー」「治療を要するユーザー」が増加しています。3年生が減少しているのは、インターネットと上手くつきあえるスキルが身についた生徒が増えているのではないかと考えています。特に、1・2年生はこれから夏休みを控えるにあたり、さらにインターネット依存の度合いが高まってくるのではないかと心配しています。「治療を要するユーザー」であった生徒の保護者には、担任から注意喚起をさせていただいています。

主に子どもがネットを利用するのは、自分が持っているスマートフォン(以下スマホ)からがほとんどだと考えられます。「スマホ等の使用時間が長くなる」、と「学力が下がる」の間には明らかな因果関係があることが様々なデータから明らかになっています。「スマホを使いすぎると、せっかく勉強したことが台なしになってしまいます」と脳トレゲームの監修などでもおなじみの東北大学の川島教授は、調査研究の結果からそう断言されています。また、「3時間以上の使用で平均点を取れた子はゼロ」であるとも述べられていました。スマホを制限したい場合、目標にしたいのは、小中学生の調査でスマホによる学力への悪影響が少なかった「1日1時間未満」が最適だそうです。

勉強しているときに机の上にスマホを置いた状態で勉強していませんか?川島教授は「スマホを近くに置いて勉強するだけで成績が低下する」とも言われています。特にインスタントメッセージ(LINE等)の通知は要注意です。大人でも、メッセージの着信音が聞こえてきただけで、「誰からだろう」「すぐに返信しなくては」などと気になって、集中力が切れてしまうことがあると思います。(自分もまったく同じ状況)川島教授が大学生21人を対象に行った実験では、勉強中に頻繁にアラーム音が鳴っても集中力にはあまり影響がなかったものの、インスタントメッセージの通知音が鳴ると集中力の低下が見られたということです。いったん切れた集中力はなかなかもとに戻りません。私も仕事に集中したいときは機内モードにして、メッセージ音が聞こえないようにしています。

スマホは使い方によっては便利なものですが、使いすぎると学力や脳に悪影響が出ることがデータに表れているし、スマホにはアルコールよりも麻薬に近い依存性もあるものです。スマホを買い与えて、あとは子どもに任せっぱなしでは、子ども達の成長に悪影響をおよぼす可能性が高くなります。「スマホに振り回されず、スマホを使いこなす」ようになることが大事です。(大人にも言えることかもしれません)子どもが自制心をもってスマホ等、ネット環境を適切に活用できるように導いていくことは、私たち大人の責任です。とは言っても、子どもたちには親や教師が頭ごなしに、「スマホをやめろ!」といっても反発を招くだけです。子どもたちが、自らを律し、自分を管理できる強い心を育てていくことが大切です。子ども自身にスマホを利用するルールを考えさせても良いと思います(利用時間、学習時の取り扱い等)。本校では、試験前に生徒会の取組で「ノーメディアデー」を行っています。そのような機会を利用し、スマホ等のネット環境を適切に自己管理できるようにすることが大事だと考えています。

お子様にネット依存の兆候がある場合や、スマホの利用状況などで、気になることがあれば、学級担任や学年主任に相談していただければ、専門家へとつなげることができますので、お気軽にご相談ください。

※参考引用文献:「スマホはどこまで脳を壊すか」著者 榊 浩平 朝日新書

今年度もエクササイズ教室を行いました! 

6月10日(月)に全学年を対象にエクササイズ教室を実施しました。生徒の体力向上はもちろん、晴動雨読の補強運動に向けて生徒のモチベーションを上げることを目的に、昨年度より実施しています。今回もUNSボディメイクパーソナルトレーナーの小久保先生、上北先生をお招きして、各学年ごとに様々な運動を教えていただきました。生徒は簡単な動きから、強度の高い複雑な動きまで様々な運動にチャレンジし、きつさや難しさに負けずに一生懸命に取り組んでいました。インストラクターの先生方からは、「1年生は初めて取り組んだにもかかわらず、終盤はとてもよい動きをしていた。」「2,3年生は大人でも何度もやってやっと覚えられるメニューを、あっというまに動きを覚えるようになって、能力の高さを感じます。」など、生徒の取り組む姿をとても感心されていました。

 

中体連の結果(6/23日現在) 

陸上】

・吉村百華 (1年800m 第3位)・西嶋梨乃 (1年800m 第9位)・奥永愛子 (共通走幅跳 第6位)・古川凜華 (共通走幅跳 第8位)・今村 結 (共通走高跳 第2位)・金子心春 (共通砲丸投 第4位)・近森 彩 (共通砲丸投 第5位)・森元 悠介(1年100m 第12位)・坂本 武 (共通800m 第9位)・川村麟太郎(共通3000m 第12位)・山下真叶 (共通400m 第8位)・矢永翔蒼 (低学年100mH 第7位)              ※以上12種目筑前大会出場

【野球】※那珂川中と合同チーム

・トーナメント 1回戦 ○那北8-4筑陽学園 2回戦 ●那北0-16筑紫野南

【サッカー】

・リーグ戦 ●那北0-9春日東 ・那北0-3春日  ※ 敗退

【男子卓球】

<団体>・リーグ戦   ●那北0-3春日西 ・那北0-3筑紫野  ※ 敗退

【女子卓球】※那珂川中と合同チーム

<団体>・リーグ戦   ●那北2-3春日西

  • 那北1-3学業院

○那北3-1太宰府西 ※ 敗退

【男子バスケット】・予選リーグ ○那北80-48 春日東 ○那北70-56学業院・トーナメント ○那北75-25太宰府西

【女子バスケット】・予選リーグ  ○那北56-47天拝 ○那北110-23大野・トーナメント ●那北63-64春日野     ※ 敗退

【水泳】

・植地優心(100m平泳ぎ 第4位/200m個人メドレー 第9位)・竹内玲奈(200m平泳ぎ 第7位)・磯部玲菜(100m背泳ぎ 第5位)・藤枝結那(100m自由形 第10位)・三輪采実(100m背泳ぎ 第7位)・磯部玲菜,植地優心,藤枝結那,竹内玲奈(4×100mメドレーリレー 第6位)・古賀丈琉(100m背泳ぎ 第7位/200m背泳ぎ 第4位)・土屋聡太(100m平泳ぎ 第9位/200m個人メドレー 第8位)・樋口順之輔(100mバタフライ 第5位/200m自由形 第7位)・古賀丈琉,土屋聡太,樋口順之輔,山本煌介(4×100mメドレーリレー 第5位)

「第1回親子進路学習会」 

6月11日(火)に、本校3年生と保護者を対象に親子進路学習会を実施しました。今回は、東福岡高校の林先生、原田先生をお招きして、高校選びに必要なことや高校の魅力をお話いただきました。これから進路を選択するにあたり、『何かがあればその都度対応していく川下りタイプではなく、目標をもってその達成に向けて一歩一歩進んでいく山登りタイプであってほしい。』というお話や、保護者に対して『なるべく食事の時間を毎日同じ時間にしてください。』と言った生活に即した話など様々な内容でお話いただきました。これから7月9日に高校出前説明会、夏休みの三者面談を予定しており、生徒の進路選択に向けて動きがどんどんと進んでいきます。第一希望の進路の実現へ向けて頑張ってほしいと思います。

 

 

「なきた塾」が始まりました! 

 

2,3年生の総合的な学習の時間において、大人参加型授業「なきた塾」を開催しております。なきた塾は、地域の方々や保護者の方々にゲストティーチャーや受講生として参加していただき、生徒と一緒に学び活動することで、つながりを深めるとともに目的を共有して活動を進める中でそれぞれのよさや頑張りを認め合い、高め合って達成感を味わうことを目的としています。今年度は18講座が開設され、6月13日(木)からスタートしました。保護者の皆様もぜひご参加下さい。(参加を希望される場合は、中学校までご連絡下さい。)