体力向上の取組と成果

校長 古澤 裕二

先日行われた文化発表会では、「地域との交流」や「合唱コンクール」を3年ぶりに実施することができました。参観していただいた来賓や保護者の皆様、ありがとうございました。

さて、新体力テストの結果が出ましたので、お知らせします。新体力テストの結果は「Tスコア(偏差値)」という数字で表され、「50」という数値が全国平均になります。本校の各学年のTスコアは下グラフの通りで、全学年が全国平均を上回っています。特に、2・3年生は男女とも全国平均を大きく超えるとともに、学年が上がるにしたがって向上していることがわかります。さらに、各個人の体力テストの結果はA~Eまでの5段階に分けられますが(「A」が最上位)、全校生徒のうちAランクの生徒が昨年度161名から今年度188名へと増加しています。逆に、Eランクの生徒は昨年度10名から今年度5名へと減少しています。さらに、3年前Aランク生徒が96名だったことを考えると、ここ数年でAランク生徒がほぼ倍増しています。

これまでコロナ禍で、度々中断された体力向上の取組がようやく大きな成果となって表れてきたと感じています。本校が体力向上に向けて取り組んでいる主な内容は、次の通りです。

①「晴動雨読」の取組
通常朝自習を行う時間帯に、晴天時には10分間の運動、雨天時には20分間の読書を行っています。運動の内容は、ランニング、体力テストの種目、HIIT(高強度インターバルトレーニング)、ダンス、クラスマッチ等です。毎年、生徒にアンケートを取る中で改善していき、年間計画にもとづいてその時々の学校行事等に合った内容を実施しています。

②保健体育科の取組
授業の導入時にタバタ式トレーニングを4分間行っています。タバタ式トレーニングとは、HIITの一種で「トレーニング20秒」と「休憩10秒」を8ラウンドくり返します。トレーニングの内容は、生徒一人一人が自分で決めて実施しています。

③「なきた塾」の取組
総合的な学習の時間を活用して、教員が一人1講座を担当し、合計17講座を開設しています。生徒は興味・関心のある講座を選択し、2・3年生の異学年集団で学びます。また、講座に保護者・地域の参加を促し、GTや生徒と同じ学習者として大人が参加する大人参加型授業です(実際今年度参加した大人の方は延べ人数96名)。17講座のうち運動に関連する講座は、「サッカー」「水球」「モルック」「グランドゴルフ」「パラスポーツ」の5つです。これらの講座は体力向上の取組と言うよりも、運動に親しませることを目的としています。※訂正:「卓球」も入れて6つ

④学校行事「北風走」の開催
体育的行事としてのメインとなるのは「体育会」ですが、3年前から「北風走」という校内持久走・マラソン大会を開催しています。晴動雨読におけるランニングの成果を試す機会として設けたものです。校内で設置した1.5kmのコースを1人1周します。今年度は12月10日(土)に開催予定です。

⑤部活動の活性化
定期的に部活動生集会や部長会を開催し、部活動のあり方やケガ・病気の注意喚起等を行っています。また、校長・部長連絡会を実施し、部活動の様子や不足している道具等の確認をしています。中体連総合体育大会(夏季大会)では、ハンドボール部男女、陸上・水泳の個人種目で県大会に出場しています(新人大会は現在開催中)。

今回の体力テストの結果を受け、毎日新聞社主催の「毎日カップ」体力つくりコンテストに応募したところ、第1次・第2次審査を通過し、第3次審査に進むことが決定しました。第1次審査では主に3年生における体力テストの結果が、第2次審査では本校の体力つくりの取組が審査対象となっていました。第3次審査としては、本校視察が11月8日(火)に行われる予定で、審査員2名の方が来校され、生徒の活動の様子を視察したり学校側からの説明や協議を行ったりします。

体力向上の取組を行う上で強調したいのは、体力向上の取組が「学力向上」や「やる気・集中力の向上」、「メンタルの安定」等にもよい影響を与える点です。現に、3年生男女は、今回の体力テストの結果で筑紫地区23校中1位でしたが(因みに2年生男女も1位)、先月お伝えした夏課題テストの結果でも3年生は筑紫地区23校中1位です。したがって、3年生は、「学力・体力の両方で筑紫地区NO.1」になるという目標をひとまず達成したことになります。この結果は、体力向上の取組が学力面にもたらした波及効果の一つだととらえています。

この後も、3年生は今後の学力診断テストでも1位をとって、目標達成を維持してほしいと思います。また、1・2年生も3年生に負けないように、「学力・体力の両方で筑紫地区NO.1」という目標を達成できるように頑張ってほしいと思います。

第19回 文化発表会(10月20日~21日)

1日目午後は、ステージ発表が行われ、「なきた塾カラオケ講座」「詩吟」「フラダンス」「福岡女学院高校音楽科」の発表が行われました。カラオケ講座の皆さんは歌を披露してくれましたが、全校生徒の前で一生懸命歌う、その勇気に感心しました。また、地域や高校生の皆さん、本校生徒のために素晴らしいパフォーマンスをありがとうございました。生徒たちは、とても真剣な表情で見て、大きな拍手を送っていました。

2日目午前中は合唱、午後は吹奏楽部の演奏を行いました。コロナ禍でこれまで全く合唱練習を積んでいなかったり、マスク越しだったりと、様々な困難さがあったと思います。しかし、学年が上がるにつれて合唱に深みが増していったように感じます。合唱の結果は次の通りでした。

  • 金賞:1年1組、2年1組、3年3組
  • 銀賞:1年3組、2年2組、3年2組

合唱の講評では、たくさん褒めていただけましたが、課題として①自分の声が他人の声と溶け合う感覚を大事にすること、②一つ一つの言葉をきちんと相手に伝えること、などのご指摘がありました。今後の課題としていきたいと思います。閉会式では、「合唱の部」だけでなく「展示の部」の表彰も行われました。

【展示・ステージ発表等・生徒の感想】

  • カラオケ研究会の発表では、みんな堂々と前に立って歌っていてすごいと感じました。吹奏楽部はそれぞれ楽器が違うのに、一つになって演奏していて、たくさん練習をしてきたんだなと思いました。
  • 詩吟やフラダンスなど、普段あまり関わることがない音楽は、このような場でしか聞くことがないので、すごいなと思いました。
  • 詩吟は「どこからそんな声をだしているんだろう」と驚いたし、フラダンスではゆっくり踊っているだけでなく、声も出していて真剣さが伝わってきました。
  • 吹奏楽部の演奏は、迫力がすごかったし、ハーモニーが奏でられていて心に響きました。
  • 他の人の展示を見て、色使いや構図などが工夫されていることが多くて、新たな学びがたくさんありました。
  • たくさんの時間をかけて制作した作品が鑑賞できたので良かったです。たくさんの作品がある中で、自分の好きなものを選ぶことがとても楽しかったです。

【合唱コンクール 生徒の感想】

  • みんなで歌を歌うのは3年ぶりですごく楽しかったです。初めてパートで歌ったとき、みんな歌声小さいし、音程はバラバラだったので、すごく不安でした。でも何回も練習を重ねていくと、リーダーの指示にも熱が入ってきたし、声もでるようになり、その結果金賞を取れてうれしかったです。
  • 私は合唱のパートリーダーとしてがんばってきたけど、リーダーが頑張るだけでは最高の合唱は作ることができないことを学びました。リーダーの呼びかけに、みんなが真剣にこたえてくれたからこそ最高の合唱を作り上げることができ、金賞も取れたと思います。最高の思い出となりました。
  • 合唱コンクールを通して、協力の大切さや、まとまることの難しさを感じました。みんながバラバラだと悪い合唱になるし、みんなで一つになれば良い合唱になるというのを分かりやすく感じたので、協力していくことをこれからいかしていきたいと思います。

【参観した保護者の感想】

  • みんながとても真剣に、一生懸命に取り組んでいたことをすごく感じる合唱コンクールでした。一つ一つのクラスがまとまりがあって、マスクをして歌う苦しさがあるはずなのに、とても大きい声で歌い、またそろっていて、すごく頑張ったのだろうと思います。また、みんなの聞いている態度もとてもすばらしいと思いました。
  • コロナ禍でずっとこのような会が見られなかったので、とても感動しました。子供の成長と友達との協力などが目に見えて分かり増した。選曲もクラスごとの色があり、楽しく鑑賞できました。マスク着用での合唱は少し苦しそうでしたが、このような機会を子供たちが経験できたことが、何より良かったと思います。
  • クラスで一丸となり、よく練習されていると感じました。その結果が出たと思います。これを機に、何に対してもやればできる、という自信につなげてほしいと思います。

11月~1月の主な予定・学校からの連絡

※今後のスケジュールは、HPトップでご確認下さい。

※12日(土)のそよかぜフェスタについて

  • 12日(土)は出校日となります。生徒は午前中は各地区に出向いて、地域貢献活動を行います。その後学校に登校し、12時からそよ風フェスタに参加します。当日は事前に購入した食券を忘れないように声かけをお願いします。
  • そよかぜフェスタは運営に関わるPTA役員、その他ボランティアの保護者の方以外は、来校を控えていただくこととなります。ご協力をお願いいたします。

※授業参観について

  • 11月中旬~12月までの間、各学級毎の授業参観を実施します。詳細は、後日文書にてご連絡いたします。