「コミュニティ・スクールの取組」

校長 古澤 裕二

勝ち残っているいくつかの部活を除いて、中体連大会もほぼ終了し、いよいよ3年生は高校入試に向けた「勝負の夏休み」を迎えます。また、1・2年生は既習内容の総復習という、重要な時期となります。是非、生徒の皆さんは、有意義で実りの多い夏休みにしてほしいと思います。

さて、コミュニティ・スクールについては、すでにご存じの方も多いと思います。コミュニティ・スクールとは、「学校運営協議会」を設置した学校のことを言います。「学校運営協議会」とは、教育委員会から任命された保護者代表や地域代表、学識経験者、本校職員など約15名が参加する会議です。本校では、「那北中CS協議会」と呼び、委員長として丸ノ口「坂井克昌」区長、学識経験者として福岡女学院大学「松崎保弘」教授に参加していただいています。委員は一定の権限と責任をもって、学校運営の方針に意見を述べたり承認したりして学校経営に参画します。本校の場合、年に6回開催し、うち2回(3・6回目)は本校の取組に対する「学校関係者評価」をいただいています。

平成17年(2005年)から本格的にスタートしたコミュニティ・スクールですが、年々増加し現在全国の小・中・義務教育学校の37.3%が導入しています。コミュニティ・スクールが始まった契機は、欧米諸国において若者の就業意識の低下や政治的への無関心が深刻となり、将来を担う子どもたちに社会や地域に関わらせることを教えなければ国の未来はないという危機感が広がったことです。そこで、社会や地域に対する関心や行動力といった「市民性」を育成するカリキュラムを学校に導入していきます。それを我が国も導入した訳ですが、この「市民性」を育成するカリキュラムのことを「社会に開かれた教育課程」と呼んでいます。

コミュニティ・スクールのよさは次のような点にあります。

①保護者・地域の声を学校経営に生かすことができる。

②中学生を地域活動に参加させることによって、

  • 子どもたちの「市民性」を育むことができる。
  • 地域の「教育力」を復活させることができる。
  • 地域を「活性化」させることができる。

③学校を支援していただく応援団を形成することができる。(その中核を「地域学校協働本部」と言います)

以前、1年間の補導件数(深夜徘徊・喫煙等)が1000件以上という荒れた学校で教頭職に就いたことがありました。その前年までも1年間の補導件数が900件以上で、開校以来30年以上ずっと荒れていた学校でした。ちょうどコミュニティ・スクールを導入して間もない頃で、警察署からの改善要求もあり、地域を巻き込んだ様々な取組を行っていきました。翌年には、1年間の補導件数を16件まで減少させ、地域の教育力を復活させることができました。コミュニティ・スクールの取組は、活用次第で大変有効な手段になり得るものなのです

本校の教育目標は「人間力の育成」ですが、その柱の一つに先述の「市民性」と同様の意味をもつ「社会貢献力」を設定しています。そのため、令和元年度には、生徒の地域毎の組織である「部伍会」を立ち上げ、地域貢献活動に向けた具体的な打ち合わせの会議を「那北中CS推進委員会」と名付け実施しました。結果、令和元年度には、延べ人数630人の生徒が地域貢献活動へ、また、延べ人数259人が校内ボランティア活動に参加してくれました。しかし、その後はコロナ禍でこれらの取組が途絶えてしまっています。コロナ禍で全国的にも同じ状況だと思いますが、本校生徒の「地域への関心」は全国や福岡県の平均を若干下回っている状況です(下グラフ:R3年度全国学習状況調査<3年生対象>の結果)。

そこで、今年度の夏休みから地域貢献活動を再開していこうと考えています。先月の那北中CS協議会で、区長さん方に地域における「役割」や「出番」を生徒に与えていただくように依頼したところです。また、今年度から保護者・地域の方が、本校の教育活動に参加する大人参加型授業「なきた塾」も始めました。ただし、ご承知の通りコロナが急拡大しております。県は行動規制しない方針ですが、現在予定されている夏休み期間中の地域行事自体が変更される可能生もあります。その場合には、秋や冬の時期に、コロナ感染拡大の状況を踏まえながら地域貢献活動を行っていきたいと思います。今回、コミュニティ・スクールの取組について、その意義や必要性をご理解いただき、今後可能な範囲で地域貢献活動への参加をお子さんへ促していただければ幸いです

尚、本校の「学校応援団」づくり(「那北中サポート隊」と呼んでいます)についても、現在3名の地域サポーターを中心に以下のような体制づくりを推進しています。今後も地域サポーターを中心に、保護者・地域の皆様が必要に応じて参加していただけるような「学校応援団」づくりを行い、学校支援の取組を充実させていきたいと思います。

コミュニティ推進委員会

7月8日(金)に、本校校区内の多くの区長さんに参加していただき、コミュニティ推進委員会を実施しました。これまでコロナ禍でなかなか実現に至りませんでしたが、今回ようやく実現することができました。本校からは、各地域の担当教師と各地区代表生徒である部伍長、副部伍長が参加して、区長さんと初めての顔合わせや自己紹介を行ったのちに、夏休み以降の地域行事について打ち合わせさせていただきました。地区ごとに中学生が担う役割・出番を考えていただくとともに、生徒も地域に貢献しようとする気持ちを新たにする良い機会となりました。

中体連大会結果(7月分)

【男子卓球】

<団体戦> 那北0-3春日東、那北1-3那珂川南、那北1-3春日野 ※予選リーグ敗退

【女子卓球】 

<団体戦> 那北3-1二日市、那北3-0春日西、那北0-3大野東、トーナメント1回戦 那北0-3学業院、5位決定トーナメント 那北0-3春日東

【剣道】

<団体戦> 那北0-5太宰府、那北2-2大利(本数負け)、<個人戦>全員2回戦までで敗退

【女子バスケット】

トーナメント 那北88-39春日野、那北37-80大野東、那北82-38那珂川、那北43-50筑紫野南、※筑紫区6位で筑前大会へ

◆これより筑前地区大会◆

【女子バスケットボール】

那北51-60城山  ※予選敗退

【女子ソフトテニス】

<団体>那北1-2福間  ※予選敗退

【ハンドボール男子】

那北19-21大利、那北15-21粕屋 ※3位 県大会へ

【ハンドボール女子】

那北31-14大利、那北20-11粕屋 ※筑前地区優勝 県大会へ

奥才起君 通信陸上大会で優勝!!

 7月4日に行われた「第68回通信陸上競技大会」。陸上部部長の奥才起君が、共通男子四種競技(400m・110mハードル・砲丸投・走高跳の総合点で競う競技)において1930点で優勝しました。この通信陸上で優勝すると言うことは、福岡県でのナンバーワンと言うことです。しかも、4種目どれもレベルの高い記録を出さないと優勝は不可能です。いつも練習で手を抜かずに頑張ったことが、優勝を引き寄せたと思います。奥君のこれからの活躍を期待しています。

【通信陸上で優勝して】陸上部 部長 奥 才起

今回の大会を通して、このレベルの高い大会で勝つためには、日頃の練習をしっかりと積み重ねて行くことがどれだけ大事なのか改めて感じることができました。また競技力だけでなく、「人間力」も大事ということが分かり、自分にとっても良い大会になりました。県の上位レベルの選手と競い合って勝てたことは自分にとって、大きな財産になりました。

ハンドボール筑前地区大会 優勝!!

創部3年目の女子ハンドボール部が筑前大会優勝を決めました。2試合とも多彩な攻撃と突破力で相手を寄せ付けず、文句なしの優勝でした。きっと県大会でも活躍してくれると思います。

【女子ハンドボール部 部長 岩谷 和実】

今回の大会で、目標の一つである筑前大会優勝を達成することができました。一人一人が積極的に攻める意識をもち、今まで勝つことができなかった相手に、大きく点差をつけて勝つことができました。しかし、一番の目標は九州大会出場なので、ここで気を抜かずに、残りの10日間の練習を今まで以上に一生懸命頑張ります。

高校出前説明会

7月12日(火)に、本校3年生ならびに保護者を対象に高校出前説明会を開催しました。今回は公立高校7校(春日高校、筑紫丘高校、筑紫中央高校、柏陵高校、博多工業高校、福岡農業高校、福翔高校)、国立高専高校1校(久留米工業高等専門学校)、私立高校8校(九州産業高校、純真高校、筑紫台高校、筑陽学園高校、博多高校、福岡女子商業高校、福大大濠高校、福大若葉高校)の計16校にご協力いただきました。各高校の先生方から、それぞれの高校の特色をわかりやすく説明していただき、生徒も進路選択の幅を広げることができたのではないかと思います。この他にも本校では「進路に関する保護者座談会」も行っております。高校に関する貴重な情報を得られると思われますので、こちらにも是非ご参加ください。

8~9月の主な行事 学校からのお知らせ

※今後のスケジュールはHPトップページでご確認下さい。

※お知らせ「夏休みの家庭でのChromebook利用について」

夏季休業中はタブレットを持ち帰ることになります。ご家庭で子供達が適切な活用をするためにご指導よろしくお願いします。

  • 学校で貸し出すタブレットは、学習活動のために使うことが目的です。学習活動以外に使わないようにすること。
  • 決まった場所で家の人がわかるところに保管すること。
  • 風通しの良い場所、または空調が整っている部屋で保管すること。
  • 水の近くや、湿気の多いところでは使ってはいけません。また、直射日光の当たるところや車の中など温度が高くなるところに置いてはいけません。
  • 使用する時間は家の人とよく話し合い、続けて長時間使用することは避けること。
  • 自分のタブレットを他人に貸したり使わせたりしないこと。
  • 自分や他人の個人情報(名前や住所、電話番号など)は絶対にインターネット上に書き込まないこと。
  • 相手を傷つけたり嫌な思いをさせたりすることは、絶対に書き込まないこと。
  • 家庭で壊れたり、なくしたりしたときは、担任の先生に連絡すること。