校長の話

「運動がもたらす効果」

                                        校長:古澤 裕二

10月26日(土)、筑紫地区の中体連新人大会が始まりました。これから日程に従って、随時各競技の大会が行われていきますが、先日お知らせしたとおり、今回の新人大会は無観客試合のため、保護者の皆様は会場で応援することができません。ご了承下さい。
さて、今回は「運動」に関するお話をさせていただきます。数年前、体育祭での「組み体操」のケガが大きな社会問題になり、多くの自治体がピラミッドやタワーの高さ制限を設けました。しかし、データによると、実際のケガは高いピラミッドやタワーではなく、低い位置で行った簡単な「補助倒立」などが8割以上を占めています。したがって、ケガを伴うような危険な技の禁止は当然ですが、これまで危険と考えられていなかった技においてもケガが起こっているという現状があります。このことは、体育祭の「組み体操」に限ったことではなく、保健体育科の授業や部活動等でも同じです。その原因を追究しないで、危険なものは止めようという発想では、子どもの「運動」機会が減るばかりです。
この問題の原因は明らかです。子どもの運動習慣の不足や体力・運動技能の低下です。実際に子供たちの体力については、ここ数年上昇傾向にあるとは言え、昭和60年頃のピーク期には及びません。現在50歳前後の皆さんが中学生だった頃の方が、今の中学生よりも遙かに体力が高いわけです。さらに、体力の二極化という問題が起こっています。運動する子は小さい頃から運動に親しみ、体力・運動技能をどんどん向上させる一方で、運動しない子は全くしないという傾向があります。今日、学校の授業以外は全く運動しないという子どもも珍しくありません。また、「運動しない」から「運動が苦手」、「運動が苦手」だから「運動が嫌い」、「運動が嫌い」だから「運動しない」という悪循環を起こしています。したがって、子どもの運動習慣を増やし、体力・運動技能を向上させ、運動を通して達成感や喜びを味わわせることは教育上喫緊の課題と思われます。
「運動」の重要性は、実は学力向上やメンタルヘルスにも大きく影響しています。運動と学力の関係が明らかになったのは、理科と数学の国際的な学力調査(TIMSS)がきっかけでした。1999年に行われた調査で、米国は理科18位、数学19位という散々な結果でした。ところが、シカゴ郊外ネーパーヴィルという地域だけは、理科が世界1位の国より高得点、数学が世界6位の国より高得点という結果でした。驚いた教育関係者たちは、他地域と何が違うのかすぐに調査に乗り出しました。違いはたった1つだけ、授業前に運動(早朝ランニング)を行っていたことです。現在では、適度な運動を行うことが、脳に次のようなよい作用を及ぼすことが解明されています。

①脳由来神経栄養因子(脳細胞の増加には不可欠な神経系の蛋白質)が脳の中でさかんに分泌される。
②神経細胞や脳に栄養を送る血管の形成を促す。
③ものを覚えたり認知能力を高めたりするために必要な神経結合を増やす。
④ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンといった思考や感情に関わる神経伝達物質の分泌を促す。
⑤記憶をつかさどる海馬が大きくなる。

このことを明らかにしたのはハーバード大学レーティ教授ですが、「脳を鍛えるには運動しかない」という著書がベストセラーにもなっています。その著書によると、適度な運動は、学力向上以外にも「精神の安定」や「やる気の向上」等、メンタルヘルスの面でもプラス効果をもたらすことが示されています。また、適度な運動のやり方として、①心拍数を上げる、②普段使わない筋肉を使う、③できれば朝にやる、という3つのポイントが挙げられています。
そこで、本校では後期から「晴動雨読」という取組を行います(3年生は12月で終了)。これは「晴耕雨読」という言葉をもじったもので、朝晴天時には10分間の運動、雨天時には20分間の朝読書(英語の多読も)を行う取組です。授業として実施して、運動面の評価は走行距離や12月に開催する「北風走(持久走大会)」の結果をもとに行います。毎年、毎日新聞社主催「体力作りコンテスト」が行われ、全国約4300校の体力自慢の中学校がエントリーしますが、前任校では「優秀賞(全国100位以内)」、前々任校では「全国4位(その2年後には全国1位)」を獲得し、生徒の「運動」へのモチベーションを大いに向上させることができました。また、当然学力においても好結果を出すことができました。本校においても、同様の成果が得られるように取り組んでいきたいと思います。特に、3年生は夏の中体連以降の運動時間が極端に少なくなる傾向がありますが、適度な運動がもたらすメリットを十分理解し、日常的に運動に親しみ、体力の維持・向上に努めてほしいと思います。

那北中17代生徒会総務が決定しました!

9月24日(木)5・6時間目に生徒会立会演説会(テレビでの校内放送)・投票が行われました。選挙の結果、6名の生徒が第17代の生徒会総務となりました。これまでの伝統を引き継ぎながらも、新しい時代の那珂川北中学校を創造する核となって活躍してくれると思います。代表して新生徒会長の山内日菜子さんに決意表明してもらいました。

【新生徒会長より】

那珂川北中学校の生徒会長になりました、山内日菜子です。私は行事やイベント活動など、何事にも意欲をもって行動していきます。そして、学校の現状を理解し、課題を克服していけるように、全校生徒の意見も取り入れ、全員が納得できる取り組みをして、「全員でつくる生徒会」という姿を目標に頑張っていきます。大変なことも多いと思いますが、那北の良いところを存分に発揮できるように、私のできる最大限で、精一杯頑張ります。よろしくお願いします。

イングリッシュイベントの感想が届きました

9月12日(土)に「International Friendship Day Event」が行われました。ALT45名を招いての英語イベントです。(詳細はホームページをご覧ください)イベントに来てくれたALT2人(ベン先生とモーゼス先生)が感想を書いてくれました。また来年も楽しみにしているようです。

【Ben Montgomery(イギリス出身)】

Thank you for inviting me to your international event on September 12th. I was very happy to talk with you all. Every student I talked to was very kind and tried hard to talk with me. Your teachers also worked hard to give you a chance to talk with people from many countries.I was very impressed with your English ability. It seems like you have studied hard in English class. Please continue to work hard and enjoy English.I am already looking forward to next year’s international event. See you next year!

9月12日のイングリッシュイベントにご招待いただきありがとうございました。 みなさんとお話できてとても嬉しかったです。 私が話をしたすべての生徒はとても親切で、私と話をするために一生懸命頑張っていました。 那珂川北中の先生方は、生徒たちに多くの国からの人々と話す機会を与えるために一生懸命頑張っていました。イベントを開催するのはとても大変だったと思います。私は生徒たちの英語力にとても感銘を受けました。 みんな日頃の英語の授業で一生懸命勉強しているからこんなに英語で話せたのだと思います。 今後とも頑張って英語を楽しんでください。来年のイングリッシュイベントを楽しみにしています。 また来年お会いしましょう!

【Moses Maungo Kwabhi(タンザニア出身)】

This is Moses Maungo Kwabhi from Tanzania .Do you remember me ? I really enjoyed meeting  and working with all the students and the achers at the event . It seemed that teachers had prepared a lot . They were a  bit nervous but that’s a good experience for both of us . Students were very excited too to see us which made us happy. I support and encourage having a lot of events like this regularly because they allow Japanese students to meet and learn from foreign teachers that they usually don’t meet at schools . I am looking forward to seeing you all next year . Thanks ( Asante ) クワビ ゼス。

Hello . Jambo !  (「こんにちは」のスワヒリ語です)、タンザニアのモーゼス・マウンゴ・クワビです。私のことを覚えていますか?イベントで生徒や先生方また多くのALTと一緒に仕事をするのは本当に楽しかったです。先生方はこのイベントのために、たくさんの準備していたと思います。生徒たちもたくさんのALTの先生方を見てとても喜んでいました。その様子を見て、私たちALTはとても幸せな気持ちになりましたこのようなイベントを定期的に開催することはとても良いことだと思います。これにより、中学生は、通常学校では会わないたくさんのALTと出会い、生きた英語を学ぶことができます。 来年もお会いできるのを楽しみにしています。

那珂川北中学校からのお知らせ

【土曜授業について】

授業時数の確保を目的に、福岡県では土曜授業の実施を進めています。近隣では福岡市が月2回を目安に行っています。そのため、本校では今年度、年5回(9/12・10/24・12/12・1/16・2/13)の振替休日なしの土曜授業を行います。(9/12のイングリッシュイベントは今年度最初の土曜授業でした)それに伴い、社会体育などの団体に所属する生徒・保護者からの「大会参加による欠席の問い合わせ」や「欠席への配慮(公欠扱い)」について学校への要望があります。この件については、以前プリントでお知らせしましたように、昨年度、筑紫地区教育事務連絡協議会(春日市・大野城市・太宰府市・筑紫野市・那珂川市の各教育委員会からなる組織)から以下のように通知があっております。

◆出席として取り扱うものの範囲

中学校には「公欠」(出席すべき日数としてカウントしない)はありません。「出席」か「欠席(病欠・事故欠)」のみで、出席として取り扱う場合は次の場合のみです。

  • 「中学校体育連盟」が主催する大会に参加する場合
  • 日本スポーツ協会加盟組織(県体育協会・中央競技団体・各スポーツ団体)の競技団体会長名で派遣要請があった場合。
  • 「中学校文化連盟」が認める大会・コンクールに参加する場合

①~③以外は「事故欠」となりますが、生徒の進路等に不利益にならないように、進学等に係る「調査書」及び「指導要録」上の備考欄に、欠席理由や大会の成績などを明記するようにしています。そのため、大会参加時には大会要項等の写し等を必ず担任に提出してください。ご不明な点があれば担任にご相談ください。

【制服などの管理について】

春日署管内において、家庭で干してあった制服等が盗まれるという事案が発生しています。制服の管理をご家庭でもご注意ください。

【那北中ホームページについて】

本校ホームページではほぼ毎日、学校の最新情報を更新しています。学校の出来事、部活動の情報、配付物のデータや、台風や大雨の時の休校情報もリアルタイムで更新しています。(なんと韓国語、中国語、スペイン言等の多言語対応です!)是非、お気に入りに登録して那北中を応援してください!