学校通信(5月号)

【運動の効果について】

先日の第22回体育会の開催に際しましては、多くの保護者の皆さまにご参観いただき、誠にありがとうございました。

前日からの雨の影響により開始時刻が遅れましたが、生徒たちが何事にも一生懸命に取り組む姿をご覧いただけたことと思います。

今年度の体育会では、特に練習期間を通じて、実行委員長をはじめとする3年生のリーダーたちが主体的に指示を出し、それに全校生徒が応えるという場面が多く見られました。まさに3年生による「自主運営」が実を結んだ体育会だったと感じています。

体育会後に実施したアンケートでは、ほとんどの生徒が「達成感を味わえた」と回答しており、仲間と共に全力を尽くして何かを成し遂げる経験は、これからの人生において大きな自信につながるものと確信しています。

今後は中間考査や中体連大会へと気持ちを切り替え、体育会と同じように前向きに取り組んでくれることを期待しています。

さて、体育会が終わり、「晴動雨読」の取組が5月27日から始まりました。「晴動雨読」とは「晴耕雨読」という言葉をもじったもので、朝晴天時には10分間の運動、雨天時には20分間の朝読書(英語の多読も)を行う取組です。本校では5年前から実施しています。この「晴動雨読」を中心とした体力づくりの取組が評価され、昨年度まで行われた「全国体力づくりコンテスト」において、3年連続入賞の大きな要因になったと考えています。

初めて体験する1年生は「なんで朝に毎日運動するの?」と思うかもしれませんが、朝運動することは、体力がつくだけでなく、学力、そしてメンタルヘルス(精神的な安定)にもつながるのです。

運動することが、学力向上やメンタルヘルスにとても良い効果があることが分かったのは、理科と数学の国際的な学力調査(TIMSS)がきっかけでした。1999年に行われた調査で、アメリカは理科18位、数学19位という散々な結果でした。ところが、アメリカのある地域では不思議なほど高得点をとっている地域がありました(理科が世界1位の国より高得点、数学が世界6位の国より高得点)。

これを不思議に思ったアメリカの教育関係者たちは、他地域と何が違うのかすぐに調査に乗り出しました。違いはたった1つだけ、授業前に運動(早朝ランニング)を行っていたことです。現在では、適度な運動を行うことが、脳に次のようなよい作用を及ぼすことが解明されています。

このことを明らかにしたのはハーバード大学レイティ教授です。「脳を鍛えるには運動しかない」という著書がベストセラーにもなっています。

その著書によると、適度な運動は、学力向上以外にも「精神の安定」や「やる気の向上」等、メンタルヘルスの面でもプラス効果をもたらすことが示されています。また、適度な運動のやり方として、①心拍数を上げる、②普段使わない筋肉を使う、③できれば朝にやる、という3つのポイントが挙げられています。

このような理論をもとに、本校では「晴動雨読」等、運動を教育活動の中に取り入れています。

また、スウェーデンの精神科医のアンデシュ・ハンセン氏は著書「運動脳」の中で、走ることについて次のように述べています。

『私たちの身体は、1万年前のサバンナに生きていたころの狩猟採集の生活に適応しています。そのため、サバンナで「生き残る」ために良いことをすれば、脳からセロトニンという快感物質が出て気持ち良くなるようになっています。1万年前の人類は獲物を探すためや、よりよい住む場所を見つけるために、走っていました。走るということはきついことです。しかし、走ることは生き残ることにつながるために、走ると脳から快感物質が出て、ごほうびを与えてくれるようになっています。』

運動は、体も健康になり、学習への集中力も高まり、また精神的な不安も改善してくれます。運動を生活に取り入れるのは良いことだらけなのです。

6月13日(金)にはスポーツインストラクターを招いて、学年毎に体育館でスタジオプログラム(音楽に合わせてトレーニングをする)を行います。運動する楽しさを感じて、運動を習慣にする生徒が増えてくれると良いと思っています。

4月学力診断テストの結果

4月に実施された学力診断テストの結果について、お知らせいたします。1年生の県内偏差値は「50」、2年生は「52」、3年生は「54」でした。各教科においては、昨年度と比較して一定の学力の伸びが見られた一方で、今後の課題も明らかになりました。6月には中間考査や、3年生対象の学力診断テストが控えています。今回の結果を踏まえ、今年度も学校全体で学力向上に向けた取り組みを進めてまいります。

ご家庭におかれましても、今回のテスト結果を一つのきっかけとして、お子さまとともに今後の目標や学習の進め方について話し合っていただければ幸いです。

第 22回体育会を開催しました

5月17日(土)、第22回体育会を開催しました。前日からの悪天候で開催が危ぶまれましたが、当日は早朝から会場(運動場)を急ピッチで整備するとともに、開始時刻および競技内容を一部変更した上で無事に開催することができました。

今回の体育会では、「超越~仲間と共に限界に挑戦し、感動をつかむ体育会~」をスローガンに掲げ、生徒実行委員会を中心に、ブロックリーダー・パフォーマンスリーダー・種目責任者らがその達成に向けて自ら企画・運営を主体的にすすめるとともに、私たち教職員はそのサポート役に徹することで、生徒主体による体育会の取組を実現しました。

5月1日(木)の「結団式」以降、10日間の練習期間で生徒は自らの種目練習をはじめ、異学年男女で参加する集団演技練習を通して、仲間同士で思いやり支え合うことの大切さについて学ぶことができました。特に、本校の集団演技には、トレーニングの要素を組み入れ、個々の体力向上をめざす要素も取り入れました。4月に入学した1年生も一生懸命練習に取り組み、本番では2,3年生に劣らない演技がみられ、その成長を多くの方々に披露できたものと思います。また、当日は大勢の保護者の皆様や地域の皆様にもお越しいただき、生徒の頑張りに声援を送っていただきました。体育会後、保護者の皆様からは「涙を流すほど一生懸命になっている生徒の姿にこちらも感動しました」「自分が出場する全ての競技に全力で取り組む姿が見られ、とても胸が熱くなりました」などの感想を多数いただきました。

当日ご参観いただいた保護者の皆様や地域の皆様、練習・取組期間中の子どもたちへの温かいご支援、ならびに開催当日の熱い応援ありがとうございました。

【総合の部】 優 勝:赤ブロック  準優勝:黄ブロック

【バックボードの部】 最優秀賞:全ブロック

 

大人参加型授業「なきた塾」オリエンテーション

5月23日(金)、本年度の大人参加型授業「なきた塾」オリエンテーションを2・3年生対象に行いました。本年度で5年目となる「なきた塾」―学校・家庭・地域が共に学び合う大人参加型授業を通して、地域の方々や保護者とのつながりを深めるとともに、目的を共有して活動を進める中で、それぞれのよさや頑張りを認め合い、高め合って目的を実現した時の達成感を味わうことを目的とするコミュニティ・スクールの取組です。

本年度の「なきた塾」では、計18講座を開設し、2・3年生が興味・関心がある講座を自ら選択し、異学年集団で学びます。また、地域の皆様や保護者の皆様もゲストティーチャーとして参加するだけでなく、生徒とともに学ぶ受講生として本校の教育活動に参加できます。本校では通常、授業時間は45分間ですが、「なきた塾」の学習は1時間で行います。

生徒向けオリエンテーションを実施した23日(金)には、保護者の皆様向けに参加者募集をお知らせするプリントを配布しております。受講生としてだけでなく、それぞれの講座でゲストティチャーとして参加していただける保護者の方々も募集しております。ぜひ、ふるってご参加ください!

 

 

第1回部伍集会

5月29日(木)、第1回部伍集会を行いました。本校では、本年度もコミュニティ・スクールの取組として、社会貢献力の向上のために、生徒が地域行事に参加し、地域貢献活動を実施していきます。そのための地域ごとの生徒の集まりを「部伍会」と呼んでいます。本年度第1回目の部伍集会では、地域担当主幹・林先生から「部伍会の目的」について説明が行われたあと、各部伍長(3年生)が紹介されました。その後、各部伍に分かれ、顔合わせと1・2年生代表生徒決めを行いました。

今後、7月上旬に各区長さん方をお迎えして「那北中コミュニティ・スクール推進委員会(CS推進委員会)」を開催し、各地区の夏祭りでのボランティア活動の具体的な打ち合わせを行います。今年度も、本校生徒が各地域のボランティア活動に多数参加し、お世話になります。

 

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