先日行われた文化発表会には、多くの保護者の皆様や地域の方々にご来場いただき、誠にありがとうございました。

 今年は「共創~心に響け、伝えたい想い~」をスローガンに、合唱を中心としたステージ発表を行い、生徒たちの心をひとつにした美しいハーモニーが会場いっぱいに響き渡りました。各クラスによる合唱では、日々の練習の成果が存分に発揮され、歌詞に込めた思いを丁寧に届ける姿に引き込まれました。吹奏楽部による合奏や各ステージ発表も行われ、会場からは大きな拍手が送られました。また、展示発表では授業や「なきた塾」の成果発表、美術部のレベルの高い作品展示をご覧いただけたと思います。今後も、子どもたちが表現する喜びや仲間とつくる達成感を味わえるような行事を大切にしてまいりたいと思います。

 さて、新体力テストの結果が出ましたので、お知らせします。新体力テストの結果は「Tスコア(偏差値)」という数字で表され、「50」という数値が全国平均になります。本校の各学年のTスコアは下のグラフの通りです。2,3年生は全国平均を上回っており、2年生は昨年度と比べて男女とも大きくスコアを伸ばしています。また、3年生は男子が「59.2」、女子が「54.2」と非常に高い数値となっています。特に、2・3年生は学年が上がるにしたがって向上していることがわかります。さらに、各個人の体力テストの結果はA~Eまでの5段階に分けられますが(「A」が最上位)、全校生徒のうちAランクの生徒は135名となっています。3年生は入学当初、Aランクの割合は男子が3%、女子が14%だったのに対し、今年度は男子が「64.1%」、女子は「54.9%」と半数以上の生徒がAランクとなっています。
 スポーツ庁が行っている『全国体力・運動能力、運動習慣等の調査結果(令和6年度)』によると、「体力合計点は中学校男子ではコロナ前の水準に戻ったが、小学校男子及び中学校女子では前年度からほぼ横ばい、小学校女子は引き続き減少している」と報告されています。本校1年生も4月の体力テストの結果は県平均のTスコアを下回っており、運動時間や運動量の減少、クラブチームなどで運動をしている子どもとそうでない子どもの運動・体力格差も懸念されています。

このような状況のなか、本校が体力向上に向けて取り組んでいる主な内容は、次の通りです。

①「晴動雨読」の取組

通常朝自習を行う時間帯に、晴天時には10分間の運動、雨天時には20分間の読書を行っています。運動の内容は、ランニング、体力テストの種目、HIIT(高強度インターバルトレーニング)、ダンス、クラスマッチ等です。毎年、生徒にアンケートを取る中で改善していき、年間計画にもとづいてその時々の学校行事等に合った内容を実施しています。晴動雨読の運動は体育の授業として行っていますので、教科の評価にも反映させています。

②保健体育科の取組
 授業の導入時にタバタ式トレーニングを4分間行っています。タバタ式トレーニングとは、HIITの一種で「トレーニング20秒」と「休憩10秒」を8ラウンドくり返します。トレーニングの内容は、生徒一人一人が自分で決めて実施しています。

③「なきた塾」の取組
 総合的な学習の時間を活用して、教員が一人1講座を担当し、合計18講座を開設しています。生徒は興味・関心のある講座を選択し、2・3年生の異学年集団で学びます。また、講座に保護者・地域の参加を促し、GT(ゲストティーチャー)や生徒と同じ学習者として大人が参加する大人参加型授業です。18講座のうち運動に関連する講座は、「タップダンス」「モルック」「バスケットボール」の3つです。これらの講座は体力向上の取組と言うよりも、運動に親しませることを目的としています。

④学校行事「北風走」の開催
 体育的行事としてのメインとなるのは「体育会」ですが、5年前から「北風走」という校内持久走・マラソン大会を開催しています。晴動雨読におけるランニングの成果を試す機会として設けたものです。校内で設置した1.5kmのコースを1人1周します。今年度は12月6日(土)に開催予定です。

⑤部活動の活性化
 定期的に部活動生集会や部長会を開催し、部活動のあり方やケガ・病気の注意喚起等を行っています。また、校長・部長連絡会を実施し、部活動の様子や不足している道具等の確認をしています。

体力向上の取組を行う上で強調したいのは、体力向上の取組が「学力向上」や「やる気・集中力の向上」、「メンタルの安定」等にもよい影響を与える点です。特に、ストレスの軽減や不安をやわらげることなど「メンタルの安定」に効果があることが様々な研究で証明されています。例えば、毎日じっと座っている代わりに、15分間ジョギングをしたり、1時間散歩をしたりするだけで、うつ病のリスクが26%も減少することが報告されています。また、週に2~6時間、心拍数が上がるような運動を行うことで、子どもも大人も「不安」が軽減されるそうです。さらに心理学の分野では、運動によって気分が落ち着き、心配が減少し、自分の能力に対する自信が高まることが報告されています。これは、運動が自己効力感、つまり「自分にはできる」という感覚を高めることを証明しています。

本校では、今後も体力向上の取り組みを通して、子どもたちの学習面や体力面での能力アップだけでなく、メンタルの安定にも取り組んでまいります。

※参考文献『ストレス脳』アンデシュ・ハンセン 新潮新書

仲間と共に達成感を ~文化発表会開催~

「共創~心に響け、伝えたい想い~」をスローガンに掲げた本年度文化発表会を10月17日(金)本校体育館で開催しました。本年度は、午前に合唱コンクールを、午後にステージ発表をそれぞれ実施し、多くの方々にも来場いただきました。

 午前に開催した合唱コンクールでは、前期後半から各学級で積み上げた練習の成果をステージ上でしっかりと発揮し、会場内に素晴らしいハーモニーを響かせることができました。特に3年生の歌声には、最上級生ならではの迫力が感じられました。

 また、午後に開催したステージ発表では、本校で実施している「なきた塾」(大人参加型授業)の取組発表や英語スピーチ・作文発表、吹奏楽部の演奏など、生徒による様々な表現活動を多くの方々に披露することができました。

 このほか、校内に特設会場を設け、美術科の授業や総合的な学習の時間等で製作した生徒の作品を校内に展示し、終日にわたって保護者や地域の方々に鑑賞していただきました。

 当日鑑賞いただいた保護者や地域の皆様からも「みんな頑張って歌っており、感動しました。」「展示作品はどれも素敵でよかったです。」などの感想がアンケートを通して数多く寄せられました。ご来場と回答へのご協力、ありがとうございました

♪合唱コンクール 結果♪<1年生の部> 金賞:1年3組  銀賞:1年2組<2年生の部> 金賞:2年2組  銀賞:2年3組<3年生の部> 金賞:3年4組  銀賞:3年3組

部活動・社会体育活動で初の公式大会へ!

 部活動等では、この夏に3年生が各部で引退するとともに、1・2年生による新チームで活動を始めており、9月下旬より各競技で開催されている中体連新人大会(いわゆる「新人戦」)に多くの生徒が出場しています。

このうち、10月11日(土)に博多の森陸上競技場で開催された第43回福岡県中学校新人体育大会(陸上競技)では、1年生・毛利彩七さんが女子砲丸投げの種目に出場して9m72を記録し、見事優勝を収めました(右写真)。1年生ながら、2年生の選手も参加する県大会での優勝、今後の活躍がとても楽しみです。

また、体操競技では、10月4日(土)に福岡市総合体育館で開催された中体連筑前地区新人体操大会に於いて、2年生・武藤穂乃香さんが平均台・跳馬・ゆか・段違い平行棒の各種目ですべて1位となり、総合第1位で県大会出場の切符を獲得することができました。

このほか、女子ソフトテニス部が中体連筑紫区新人ソフトテニス大会団体の部に於いて準優勝を収めるなど、「3年生の先輩に続け」とばかりに多くの1・2年生が各分野で栄えある結果を獲得することができています。

 一方で、9月下旬から10月にかけて開催された筑紫区新人大会では、残念ながら掲げた目標を達成できず、悔しい思いをした生徒も数多くいました。

 後期前半初日の10月6日(月)の「後期始業式」では、佐藤校長先生から元プロ野球監督・野村克也さんの言葉「負けには不思議の負けはない」という言葉を引用しながら、「負けたときには必ず原因がある」のだから「何が原因だったか、足りない部分を考えてみよう」「改善点を整理し、決めた目標は執念をもってやり遂げよう」との話がありました。

 この秋、1・2年生による新チームで出場した最初の公式大会、残念ながら思うような結果を残すことができなかった部・生徒もみられましたが、この経験を糧として、日々の活動をより充実させるとともに、より一層大きな目標を掲げ、その達成に向けた活動を通して、生徒が心身ともに大きな成長を遂げることができるよう、生徒の活動を支援してまいります。

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