3年生は、パラマ入試を皮切りに、国立高専推薦入試、私立専願入試が終わりました。2月に入れば、私立前期一般入試、公立特色化選抜入試・推薦入試が相次いで行われます。1・2年生は、2月6日(金)に学力診断テストが行われる予定です。1月は「学力向上月間」として、冬休み課題テスト対策やエブリディ学習を活用した基礎学力定着の取組が行われました。それぞれの目標や進路へ向けて努力することで「やりぬく力」を育んでほしいと思います。

 さて、2022年度に、文科省は、通常学級に在籍する小中学生のうち、8.8%が発達障害の可能性があるという調査結果を発表しています(2002年度調査では6.3%)。1クラス35人の通常学級の場合では、3人が発達障害ということになります。主な発達障害は、学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)が挙げられます。その特徴は以下のとおりです。

 通常学級における発達障害の生徒については、早期発見・早期対応することが大切です。放っておくと学習や学級集団にうまく適応できず、自尊感情が低下したり問題行動を起こしたりする二次障害が起こるケースもあります。そのため、3歳児検診や就学時健診、小学校段階で発見・対応に努める必要があるといわれています。しかし、実際には中学校まで見過ごされるケースも少なくありません。そこで、本校では毎年以下のような取組を通じて早期発見・早期対応に努めています。

 まず、5月に「スクリーニング」を実施しています。これは、担任や副任など複数の学年教員によって、気になる生徒を、チェックリストを用いてピックアップしていくことを意味します。また、那珂川市特別支援教育センターの専門家とも連携して、定期的に授業の様子を見に来ていただいています。そこで、学校側の担当者と特別支援教育センターの専門家とが協議した上で、どうしても保護者との連携したほうがよいという場合には家庭に連絡し、面談を行っています。その後、保護者の了解を得られれば、「WISC(ウイスク)検査」を実施します。「WISC検査」は、その子の「得意な部分と苦手な部分」を把握でき、「その子にとってより良い支援の手がかりを得る」ことを目的として行う検査です。その結果を、保護者と教職員が共通理解し、当該生徒に対応していくことになります。場合によっては、医療機関を受診してもらうこともあります。発達障害について判定もしくは診断を下すのは、あくまでも専門家や医療機関です。

保護者の方によくある誤解が、「WISC検査」を受けると特別支援学級に入らなければならないといったことです。また、教育支援委員会で特別支援学級と判定され転籍すると、高校入試で不利になるといった誤解も少なくありません。生徒本人が学習面や行動面で困り感を抱いている場合や保護者の方が気になる場合には、まずは「WISC検査」を通して、その子の特性を明らかにすることが大切です。それにより、その子に合った具体的な対応も見えてきます。

発達障害と言えば、2026年現在、発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD、学習障害など)を公表し、自身の特性を強みとして活躍している世界的著名人は多数存在します。例えば、イーロン・マスク氏(実業家・テスラ/SpaceX CEO)は、2021年に米国の人気番組でアスペルガー症候群であることを公表しました。自身の並外れた集中力や思考プロセスが、革新的な事業につながっているとされています。また、マイケル・フェルプス氏(競泳選手・五輪金メダリスト)は、9歳の時にADHDと診断されました。多動性を水泳にぶつけることで、オリンピック史上最多のメダルを獲得するトップアスリートへと成長しました。発達障害は、困難さや不得手な部分がある反面、特出した才能を有する場合も多くあります。また、自分の困難さや不得手の部分を補っていく方法を知ることで、うまく対応できる場合も少なくありません。さらに、一般の人々でも、程度の差こそあれ、得意・不得意分野や認知の偏り等を有しているものです。そのため、近年発達障害は、他者とは異なる視点や驚異的な集中力を生み出す「ニューロダイバーシティ(脳の多様性)」の一環として捉えられるようになっています。

 一方、発達障害の児童生徒の増加傾向に警鐘をならす専門家もいます。例えば、精神科医医学博士ダンクリー氏によると、その著書「RISET」で、日本では2006年~2019年までに5歳~12歳までの学童期における発達障害が、LD11.5倍、ADHD14.0倍、ASD6.5倍と増加していると指摘しています。しかも、増加傾向は、世界的な傾向だそうです。その要因について、ダンクリー氏は「スマホ・ゲーム等の長時間使用」による脳の機能障害であると述べています。本来、発達障害は先天的なものとされていますが、後天的な要因でも発達障害と同様の傾向が出るというのです。この点は、是非保護者の皆様にもご留意いただきたいと思います。

上級学年への進級の準備を始めた1月!

1月8日(木)にスタートした後期後半は、子どもたちにとって1年間の学校生活の締めくくりであるとともに、4月に迎える進級に向けた準備をすすめる時期でもあります。

接遇マナー講座(1年生)

 1年生では、15日(木)「接遇マナー講座」を開催しました。これは、本校キャリア教育の一環として、接遇マナーの専門家(社会教育接遇マナー研究所代表・俵純子先生)を招聘し、講話や実践を通して学校など社会生活での過ごし方やマナーについて考えさせるとともに、キャリア教育における基礎的・汎用的能力を育む契機としているものです。

 「行く言葉が美しければ、来る言葉も美しい」と題された今回の講座では、俵先生がこれまでに様々な企業での社員教育や学生に対する面接指導で経験された事例をもとに、日常生活で交わす挨拶や返事など、自身の振る舞いによって相手に与える自分の印象が劇的に変わることによって、将来に向けた自己の可能性が大きく変容することについてお話しいただきました。

立志式・キャリア教育講演会(2年生)

2年生は、22日(木)に「立志式」に臨みました。もともと立志式とは江戸時代の元服(げんぷく)という儀式に由来しており、子どもから大人へと成長する節目に行われた儀式で、自分の生き方や志を立てる意味がありました。本校ではその精神を受け継ぎ、3年生への進級を目前に控えるこの時期に、将来の目標や生き方について考え決意を新たにするキャリア教育関連行事として毎年実施しています。

立志式では、各学級の代表生徒4名が、それぞれ「将来の夢や目標」などについて分かりやすくスライドにまとめるとともに、これを提示しながら「夢や目標をもったきっかけ」や「その実現に向けて自分自身が克服すべき現在の課題」「克服への決意」などについてまとめた作文を力強く読み上げました(右上)。また、作文発表後には来賓代表として本校CS協議会・明星孝一様より、ご自身の職業選択にまつわる体験を交えながら激励の言葉をいただきました(右中)。

立志式後には、認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパンから広瀬太智さんをお招きしてキャリア教育講演会を開催しました(右下)。

中学・高校時代に夢や目標をもてなかった広瀬さん。大学時代の出逢いをきっかけに異文化理解と国際貢献にめざめ、青年海外協力隊としてグアテマラに渡り、海外での生活を通して志をもつことができたというご経験を中心に、「将来のことを考えられなくても行動することで何かが分かる」「夢は変わってもいい、でも考え続けることが大切である」というメッセージをいただきました。現在も悩み続けているという広瀬さん、成長とともにやりたいことが変化し、それが増えていくというお話に、2年生は熱心に耳を傾けました。

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