CS活動部
ICTサポーター
明星 孝一
スマートフォン(以下スマホ)は上手に使えば、簡単に連絡が取れたり、居場所を確認できたりと便利なツールです。でも使い方を誤り、大変なトラブルに発展してしまう事例も発生しています。まだ経験の少ない小中学生は、思わぬ使い方や、欺されて焦って、更に被害が拡大するという事例も発生しているのです。安全に便利に使えることを願っております。
トラブルの例
- 誹謗中傷
悪口や嘘の情報を広められたり、個人攻撃を受けたりすることがあります。一度投稿した情報は、拡散されると削除できません。 - 高額課金
ゲームを有利に進めるためのアイテムを何度も購入し、数十万円の請求が来た例もあります。支払いの設定に注意しましょう。 - 情報漏えい
個人情報や写真が盗まれ、悪用されることがあります。SNSの相手に欺されて送ってしまう事例もあります。 - 闇バイト
高校生などが、安全と思って申し込んだバイトが、実は闇バイトだったということがあります。 - 依存症
スマホゲームやSNSに夢中になりすぎて、勉強や人間関係がおろそかになることがあります。 - フェイク
嘘の情報に騙され、嘘の情報を拡散してしまう場合もあります。SNSで女性と思っていた相手が悪意のある男性だった事例もあります。ネットには嘘があふれています。疑うことも必要です。 - 著作権侵害
気付かぬうちにネットにある著作物を勝手に使ってしまい、著作者からクレームが入ることもあります。 - 肖像権侵害(プライバシー権)、盗撮
スマホにはカメラが付いているため、気軽に写真を撮ることができて便利です。しかし、そのカメラがトラブルの元となることがあります。
写真や動画をSNS等にアップしたときに、一緒に映り込んでいる人とトラブルになったり、事件にまで発展した事例もあります。行事等で撮影した写真や動画をSNS等にアップする場合は、写っている人全員の同意が必要です。場所によっては、施設管理者や主催者にも許可が必要です。動画の場合には音声にも注意してください。事情によりその学校にいることを秘密にされてる方もいるのです。プライバシーに関わる情報が含まれていないか、慎重に確認しましょう。
入学式、運動会、卒業式等でもよくある問題で、保護者の方も注意が必要です。
スマホを安全に持たせるためには
スマホを子どもに持たせる場合、小中学生でしたら料金は保護者が払うことになると思いますので、貸しているということを意識付けた方が良いでしょう。また、必ずペアレンタルコントロールを設定しましょう。「あなたのではありませんよ、フィルタリングすることが貸す条件です、使い方が悪ければ返してもらいます」と約束をしましょう。
子どもがiPhoneの場合、スクリーンタイムを設定すれば、様々なフィルタリングが可能です。保護者もiPhoneの場合は、保護者の端末で子どもの端末の管理、使用状況の確認ができます。
スクリーンタイムでできること
- アプリ毎の使用制限
標準アプリの使用を制限できます。メッセージやメールを使用不可にすれば、SNSのアカウントが作成できません。 - アプリを入れるときに許可が必要
SNSや不適切なアプリを入れることを防げます。テレグラムやシグナルなど闇バイトで使用されるアプリも入れることを防げます。どのようなアプリが危険かを保護者も勉強する必要がありますね。 - 課金をするときに許可が必要
ゲームの課金を防ぐことができます。 - アプリ毎に使用可能時間を設定
- スマホの利用可能時間を設定
- 年齢に応じたサイトや動画を設定
- どのアプリをどれくらい利用しているか確認
アプリ毎に、使用時間、使用回数、通知回数を見ることができます。


Androidでもファミリーリンクで同じような設定ができます。設定方法はこちらが参考になると思いますが、わからない場合はご相談ください。
トラブルが起きたときには
子どもが自分でトラブルを解決しようとして、更に深刻な事態になることがあります。トラブルが起きたときには必ず保護者にすぐに相談するように話し合っておきましょう。
総務省の動画