「部活動で有終の美を飾ろう!」

校長 古澤 裕二

5月25日から学校再開となり、通常授業や部活動が始まり1ヶ月が経過しました。部活動については誠に残念ではありますが、6月3日に2・3年生の部活動生集会を開くとともに、部活動生の保護者の皆様に文書を配付し、筑紫区中体連の中止をお知らせしたところです。(1年生には部活動発足会にて文書配付)。
さて、先日ネットニュースに、春日市出身の奥村翔馬さんという方についての記事が掲載されていました。「甲子園優勝からの方向転換」と題する記事でした。奥村さんは、私が春日西中学校へ赴任した頃、入れ違いで卒業した生徒でした。プロ野球選手を目指し、中学校時代は那珂川市内の硬式野球チームに所属し、大阪桐蔭高校野球部に進学。高3で迎えた夏の甲子園(第90回全国高校野球選手権大会)で、大阪桐蔭高校が全国制覇を果たした時の主力メンバーです。当時、テレビで応援していましたが、決勝戦での満塁ホームランは今でもよく覚えています。また、ピッチャーも務め、甲子園でも何度か登板した投打に優れた選手でした。その後、関西大学を経て、NTT西日本へ就職し、社会人野球でも活躍しました。しかし、社会人2年目に急性腎不全で倒れ、退部を余儀なくされます。何も考えられなくなるほど落ち込んだ奥村さんは、人生のどん底の中で、「なぜプロ野球選手を目指したのか」を原点に戻って考えます。そして、小学生の時にイチロー選手の姿を見て、「多くの人の心を動かす人になりたい」と思ったのが原点だったことを思い出します。奥村さん曰く、「野球をすることは『手段』であって、『目的』ではなかったんですよね。」と、「手段」と「目的」をはき違えていたことに気がつきます。多くの人の心を動かすことは、野球以外でもできるはず。このことに気づいた奥村さんは翌日会社を退職し、26歳で人生をリセットしました。現在29歳、ネット型リユース事業を行う会社に再就職し頑張っています。今の夢は、小学生向けの「野球塾」を開くことだそうです。
この記事と部活動を照らし合わせて、改めて部活動の意義について考えさせられました。中体連大会がなくなって落ち込んでいる3年生の部活動生の皆さんにも是非考えて欲しいと思います。部活動には、大きく2つの意義があります。1つ目は、部活動自体を「目的」と考え、専門的な競技で結果を残すことです。2つ目は、部活動を「手段」と考え、部活動を通して人間性や精神力の向上を図ることです。部活動を目的としかとらえなければ、部活動ができなくなったら、行き詰まってしまいます。今回の中体連大会の中止はまさにそういう状況です。しかし一方で、2つ目の意義が失われることはありません。部活動を通じて、これまで磨いてきた「礼儀」「強い意志」「忍耐」「思いやり」「協調性」等といった人間性や精神力が無になることは決してないのです。3年生の部活動生の皆さんには、決して2年3ヶ月に渡る努力が無駄だったとは考えないでほしいと思います。
また、完全自粛を行う地区もある中、筑紫区は幸いにも各市レベルの小さな大会を開くことは可能となりました。今週末の6月27日以降は近隣の学校との練習試合も始まります。現在、各学校の顧問同士が協議を行い、大会の日程、会場等を調整中ですが、どの部活動も7月24日を基準に市レベルの大会が開催され、そこで3年生は勝っても負けても引退することとなります。引退まであと1ヶ月。人生でこんなに頑張ったことはなかったと言えるくらいに一生懸命に部活動に打ち込んでほしいと思います。また、そういう姿を下級生に見せて引退していってほしいと思います。それこそが「有終の美を飾る」ということです。
本校では、昨年度から全国準優勝の剣道部女子に追いつこうと、部活動生の意識改革に取り組んできました。具体的には、部活動スローガン「裏を鍛えれば、表が輝く!」を掲げて、各部長の校長面談や部長会・部活動生集会を行ってきました。
部活動スローガンは、礼儀やマナーをはじめとする誰もができる当たり前のことを、誰もができないレベルまで徹底して鍛える(裏を鍛える)ことによって、自ずとよい結果が得られる(表が輝く)という意味です。最近、長時間練習によるケガや練習効率の悪さ、教員の長時間勤務といったマイナス面ばかりがクローズアップされる部活動ですが、部活動で培われた人間性や精神力は社会に出た後も大いに役立ちます。また、部活動が学校全体へ与える影響は大きく、部活動の活性化はすなわち学校の活性化でもあるのです。本校では、時代の流れに逆行して、今後も部活動の活性化に努めていきたいと思います。
保護者の皆様には、大会当日会場に入れない競技もあるようで、大変申し訳なく思いますが、最後まで応援をよろしくお願いいたします。尚、部活動による進学等を考えている保護者の皆さんは、担任・顧問まで御相談下さい。

部活動 全力で取り組んでいます!!!!!

部活動が再開してから約1ヶ月がたちます。再開してからすぐは、休校中の運動不足のためかケガをしたり、疲れから体調を崩す生徒がたくさん見られました。今では生徒たちも日常の学校での生活リズムを取りもどし、意欲的に活動しています。6月から1年生も入部し、部活動も活気づいています。

【生徒の声】「部活動が再開して」
  • 久々に体を動かした爽快感がありました。部活動がなくて、家に閉じこもっているときは、たるんだ生活になっていました。部活動がない生活は考えられません。
    (野球部員)
  • 体が動かせて、友だちとも会えて、部活動が再開したときは、うれしくてたまりませんでした。しかし、中体連がないのはとても残念です。  (女子テニス部員)
  • 休校中は家で筋トレとかやっていましたが、部活動の時のようには、トレーニングできませんでした。中体連大会はなくなったけど、残りの1ヶ月、しっかりとハンドボールを楽しみたいと思います。(ハンドボール部員)

「新しい授業様式」~コロナ感染症対策に対応した授業~

学校は再開しましたが、コロナ休校前とまったく同じと言うわけにはいきません。授業にも新型コロナウィルスを想定した「新しい生活様式」を取り入れています。感染予防の3つの基本である、1 身体的距離の確保 2 マスクの着用 3 手洗いや、「3密(密集・密接・密閉)」を避ける対策を行っています。冷房は付けているとは言え、先生方もマスクをつけての授業は少々苦しいものがあります。理科では、実験を見合わせています。音楽では、当面の間は合唱ができないので、手でリズムを取ったり、鑑賞の授業を行ったりしています。他にも技術・家庭科では実習を見合わせています。保健体育では、運動中、マスクは付けていませんが、できるだけ生徒同士の距離を開けるように配慮しています。話し合うときは、写真のように生徒間の距離を十分に取るようにしています。
最初の頃は戸惑っていましたが、徐々に新しい生活を取り入れた学校生活にも生徒たちは慣れてきたようです。
しかし、はやくいつもどおりの学習活動ができるようになってほしいものです。

実際に学んだことで話してみよう!~那珂川市英語パフォーマンステスト~

6月22日~23日の3日間、那珂川市の3名のALTが来られて英語パフォーマンステストが行われました。 1年生から3年生まで生徒全員がテストをうけました。このテストは、日頃の英語学習を生かし、ネイティブスピーカーの先生と直接英語で会話をする機会を設けるものです。 1年生は「自然な会話ができていた」とALTの先生から褒められていました。2・3年生は英検の面接形式でテストを実施しました。
12月に再びテストがあります。それまでしっかりと学習して、よりスムーズに会話ができるように頑張ってください。

~黙々清掃~掃除をする姿が将来の君たちの仕事をする姿だ!

那珂川北中学校では、清掃の時間は「黙々清掃」を行っています。写真を見ても分かるように、膝をついて黙々と床を雑巾がけしている姿が見られます。「掃除をする姿が将来仕事をする姿」という言葉があります。掃除を一生懸命取り組む生徒は、将来仕事に一生懸命取り組みます。汚れているところを自分から見つけてきれいにする生徒は、自分から仕事を見つけ、自主的に仕事をするようになります。反対にサボる生徒は・・・。
掃除にしっかりと取り組めることは、社会に出る上でもとても必要な力です。黙々清掃を通して、人間力も高めてほしいと思います。

7~8月の主な行事

 

7月
1
2
3 進路説明会(3年)
4
5
6
7 部活動中止(※中間考査にむけての学習のため)
8 部活動中止(※中間考査にむけての学習のため)
9 部活動中止(※中間考査にむけての学習のため)
10 前期中間考査
11
12
13
14 部活動写真撮影
15 部活動写真撮影
16 部活動写真撮影
17
18
19
20
21 専門委員会
22 3年生学力診断テスト
23 海の日
24 スポーツの日
25
26
27
28 1、2年生教育相談・3年生進路相談
29 1、2年生教育相談・3年生進路相談
30 1、2年生教育相談・3年生進路相談
31 1、2年生教育相談・3年生進路相談
8月
1
2
3 1、2年生教育相談・3年生進路相談
4 1、2年生教育相談・3年生進路相談
5 1、2年生教育相談・3年生進路相談
6
7 全校集会
8
9
10 山の日
11 夏休み
12 夏休み
13 夏休み
14 夏休み
15
16
17 授業開始
18
19
20
21
22
23
24
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26 1年生心臓検診
27
28 夏休み課題テスト
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31

那珂川北中学校 学校だより