「新年度のスタートにあたって」


校長 平野 善浩

4月から本校の校長になりました平野 善浩です。昨年度まで3年間本校の教頭を務め、自校昇任でこのたび校長となりました。ここで簡単に自己紹介をさせていただきます。

平野善浩(54教科:社会科

特技:英語と中国語を少し話すことができます。(オーストラリアに1年、台湾に3年程住んだことがあります)。今でも年にフルマラソンに年2回ほど参加し、至って健康です。

この那珂川北中学校をさらに発展させることが私の使命です。生徒の成長のために、全力でがんばりますのでよろしくお願いします。4月12日に入学式を迎え、176名の新入生が入学してきました。全校生徒532名全員が揃い、新年度が本格的にスタートしました。今年度の教育目標も昨年と同様に「人間力を身に付けた、地域を担う生徒の育成」として教育活動を進めていきます。人間力とは、「学力」「体力」「自己実現力」「社会貢献力」といった人間としての総合的な力です。

その人間力を作り出すために、生徒に「やる気サイクル」をつくりだすことが本校の教育の大きな特徴です。これは脳科学に基づいたものです。人間は目標を設定し、目標達成に向けてくり返し努力し、最終的に目標を達成すると「達成感」を味わいます。すると、ドーパミンという脳内物質がでてやる気が湧き、さらに高い目標を達成しようと

努力します。このように「目標→努力→達成→さらに高い目標→努力→達成・・・」

といったサイクルができあがります。努力して何か成し遂げたときに「やったー」と思った経験があると思います(私も最近佐賀さくらマラソンを完走し、大きな達成感を味わいました。また次の目標を設定し努力しているところです)。このサイクルを身に付けることにより学習面、体力面だけなく、社会に出ても様々な面で能力を高めることができます。

このようにドーパミンによる作用をうまく活用して、「やる

気サイクル」をつくことこそ、人間が能力アップする上で最も大切なことだと考えます。この原理を本校では「鍛える教育」と呼び、これによって重点目標の達成を目指します。

さらに、重点目標に対する具体的な取組は、次のとおりです。

【学力の向上について】             

◆課題達成学習の実施 各教科の授業時間を45分とし、授業の中で何ができるようになればよいかを明確にし、「できた」という達成感を味わわせる課題達成学習を行います。

◆エブリデイ学習の実施 45分授業でできた余剰時間の30分間を学力定着のためのエブリデイ学習の時間として活用し、復習問題や週テスト、習熟度別学習を行います。

◆那北中サクセスノートの活用 生活ノートと自学ノートの両方の機能をもち、学習・運動時間等日々の努力を記入していく(努力の見える化)、本校独自のサクセスノートを活用していきます。

◆放課後学習等の充実 担当教員を決めて、宿題を忘れた生徒や特別な支援が必要な生徒、主体的な学習をしたい生徒の放課後学習のサポートを充実させます。

【体力の向上について】             

 

◆晴動雨読の取組 通常朝自習を行う時間に、「晴れたら運動」「雨だったら読書」を行います。運動については、朝の適度な運動が「やる気」「集中力」「記憶力」を高め、「うつ傾向」「ストレス」等を軽減することがわかっています。また、朝読書の時間には「英語の多読」を取り入れます。他にも保健体育の時間において、HIIT(高強度インターバルトレーニング)を取り入れていきます。

【自己実現力の向上について】          

◆啓発的な体験活動 体験活動の実施を1年生で「職場体験」、2年生で「高校体験」を実施します。また、著名人による出前授業や立志式等も行います。

◆系統的な進路学習 学活の時間を活用して、年に10時間程度の系統的な「進路学習」を行い、そのデータを「キャリアパスポート」という名称で蓄積していきます。

【社会貢献力の向上について】          

◆地域貢献活動の充実 地域ごとの生徒組織「部伍会」を中心に、地域貢献活動をさらに活発化します。また、実働に関する話し合いを行うために、部伍長・地域代表・保護者代表・担当教員からなる「那北中コミュニティ推進委員会」を定期開催します。

ここ数年、生徒、先生方の努力もあり、学力、体力共に筑紫地区上位を維持しています。昨年度は全国体力づくりコンテストにおいて、全国2位を獲得しました。今年度は「学力・体力ともに筑紫地区NO1」を目指すと共に、昨年全国2位だった体力テストコンテストで「全国1位」になることを目指していきます。様々な教育活動を通じて、本校のさらなるレベルアップを図っていきます。1年間、どうぞよろしくお願いします。

第20回入学式


4月12日(水)第20回入学式を行いました。今年の入学式では、コロナ対策を行いつつ、3年ぶりに略式でない方法で、開催することができました。入学式では、真新しい制服に身を包んだ新入生176名(男子93名、女子83名)が、保護者の方に見守られながら、立派な姿を見せてくれました。校長先生の式辞では、「成長するために大切なこと」についてお話をしてもらったところ、多くの新入生が「はい」と返事をしながら、聞いていました。また新入生代表の浜岡君の挨拶では、「部活動や勉強にがんばりたい」と、中学校での抱負を力強く述べ、「これまでに学んだことを活かして自主的に取り組み、充実した中学校生活を送ることができるように、がんばっていきます」と立派な挨拶をしてくれました。

1年生 キャリアアップ週間の取組


本校では、毎年4月に『1年生キャリアアップ週間』を行っています。内容は「学びナビ」や「小学校の復習」、「高校の先生による講演会」等で、家庭学習の方法を学んだり小学校の既習内容を復習したり、将来の生き方や進路に関するモチベーションを高めたりすることを目的とした取組です。

 

【学びナビ】

効果的な学習の仕方を学ぶ学年集会を「学びナビ」と呼びます。1年生は、

 

4月17日に「学びナビ」を行いました(2・3年生も別日に実施)。学習担当の先生から、学習方法についての話がありました。具体的な内容は、脳科学に基づく学習方法やサクセスノートの有効な使い方についてです。

【小学校の復習】       

4月17~21日の5日間、小学校での国語・算数・英語の既習内容を授業で復習しました。その際、3年生の先輩方が1年生の教室に教えに来てくれました。1年生は、わからないところを3年生に教えてもらい、大変喜んでいました。「人に教える」ことが最も学習したことが定着することであるため、3年生にとっても3教科の基礎基本の復習になります。

 

 

 

キャリア教育講演会


4月19日(水)に博多高校の先生によるキャリア教育講演会を行いました。「一瞬の感動を人生のきっかけに」と題して、これからの人生をより良く生きるためのコツを「レシピ」と題して講話してく頂きました。講話を聞いて、「学ぶ姿勢の大切さ」、「信念をもつこと」、「日々の中で感謝を忘れないこと」「心は行動で変えることができること」など多くのことを学ぶことができました。随分将来の生き方や進路、学習に対するモチベーションが上がったようです。