4月9日(金)、コロナ禍で簡略化した式ではありましたが、本校第18回入学式を行いました。新入生は、昇降口横に掲示してあるクラス分けの掲示物で、ワクワクしながら自分の氏名を探し、昇降口から校舎内へと入っていきました。本年度の入学生は、男子102名、女子83名、合計185名の5クラス編成です。式では、緊張のためか呼名の返事が小さいように感じましたが、きちんとした態度だったと思います。学校長からは、「思い通りにならないことが、人の成長にとって大切なことである」という話がありました。新入生代表の安藤君からは、「今は制服もぶかぶかですが、これからの3年間で、この制服が小さくなって着られなくなるくらいに、身体はもちろんのこと、心も成長していけるよう、何事にも精一杯全力で取り組んでいきます。」という力強い「新入生誓いの言葉」がありました。新一年生の入学で全校生徒が511名となりました。少し人数が増え、さらに活気あるよりよい学校づくりに努力していきたいと思います。

【学校長式辞】

本日は、第十八回入学式に際しまして、ご多用の中、ご来賓の皆様のご臨席を賜りまして、誠にありがとうございます。陽春のさわやかな風が吹く中、いよいよ新年度のスタートにふさわしい陽気となってきました。

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
約一ヶ月前、本校で卒業式が行われ、皆さんの先輩方が、それぞれの進路を決定し、卒業していきました。皆さんも、本校での3年間を通して、人として成長するとともに、希望する進路先へ進むことができるように頑張ってほしいと思います。

さて、人が成長する際に大切な事って何でしょうか。このことを考える上で、ヒントになる話が、歴史に出てきます。皆さんは、徳川家康という人物を小学校で習ったと思います。家康は、8歳から19歳まで、今川義元という戦国大名に人質として預けられていました。今川義元は、家康がのちに自分を超えるような人物に成長して欲しくありません。家康に対して「むごい教育をせよ」と家来に命じました。家来は、「粗末な食事」や「厳しい生活」をさせようとしましたが、今川義元は次のように言ったそうです。「朝から晩まで、ごちそうを好きなだけ与えてやれ。寝たいと言ったらいつまでも寝かせてやれ。夏は暑くないように、冬は寒くないようにしてやれ。学問が嫌だというならやらせるな。何でも好き勝手にさせたらよい。そのようにすれば、たいていの人間はダメになるから。」 この話は、「何不自由なく、思い通りにしてやる」ことが、人間をダメにする、と言う話なのです。このことは、時代が変わっても当てはまることだと思います。

したがって、人が成長する際に大切な事とは、まさにこの話の逆で、困難なことにぶつかったり、苦手なことにもチャレンジしたり、性格や考えが違う人とも多く出会い、その中で揉まれたりすること。つまり、「思い通りにならない」ことこそが、人を成長させるのです。このことを、皆さんには是非理解してほしいと思います。

さらに、本校の教育は「鍛える教育」と言います。皆さんに目標を設定させ、その目標達成に向けてくり返しくり返し努力させ、目標達成の達成感を味わわせる教育です。人間は「達成感」を味わうと、脳の中でドーパミンという物質が分泌され、やる気が湧いてきて「やる気スイッチ」がオンになるようにできています。すると、さらに高い目標を設定し、繰り返し努力し、また達成感を味わおうとします。つまり、ドーパミンを利用して、「目標設定」→「繰り返し努力」→「達成感」というサイクル、いわゆる「やる気サイクル」をつくりあげることができるのです。この方法こそが、人を成長させる最も有効な方法なのです。

新入生の皆さん、明日からの中学校生活では、なかなか思い通りにならなくて戸惑うこともあるでしょうが、しっかり目標を設定し、くり返し努力し、達成感を味わう中で、自分の成長を実感してほしいと思います。皆さん頑張ってください。

最後に、保護者の皆様に対しまして、コロナ禍での簡略化した式となり、大変申し訳なく思いますが、お子様のご入学を心より、お祝い申し上げます。今日、多様な価値観がある中で、家庭・地域・学校の三者が教育に対する価値観を共有することが大切だと思います。これから実践します本校の取組に対しまして、ご理解・ご支援をいただきますようにお願い申し上げ、式辞とさせていただきます。

令和3年4月9日

                                                                校長 古澤 裕二

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