本日(7/27)付けの西日本新聞18面で、那珂川北中学校卒業生のことが紹介されました。
剣道部女子の柿元さん、深江ゆいさん、深江まいさんの3人。
心温まる内容です。ぜひご覧ください。
対戦の約束 来年こそは
那珂川北中剣道部出身 悔し涙を糧に前に
「決勝で会おうね」。そう誓い合った剣士たちが相まみえることはなかった。福翔(福岡)の双子剣士、深江ゆい、まい両選手(2年)と守谷(茨城)の柿元冴月選手(2年)は中学時代に共に汗を流し、全国制覇も成し遂げた仲間。玉竜旗女子最終日の26日、福翔は準決勝で、守谷は決勝で、いずれも中村学園女子(福岡)に敗れた。約束は、3年生で迎える来年の大会に持ち越された。
準決勝。深江姉妹が試合場に入る直前、柿元選手が声を掛けた。「あと一つ。一緒にいこうね」。姉妹は力強くうなづいた。
3人は那珂川北中(福岡県那珂川町)の剣道部出身。姉妹にとって、主将だった柿元選手は憧れの存在。幼い頃から全国大会の常連なのに「おごったところがなく、努力家で自分よりも人を優先する人」と言う。高校進学後も剣道を続けられたのは、柿元選手という目標があったからだ。
柿元選手も「2人がいなかったら今の自分はない」と振り返る。中学時代、初心者も多いチームで「日本一になるぞ」と突然宣言した時、経験者の深江姉妹が部員を引っ張って厳しい練習に付いてきてくれた。スカウトを受けた名門・守谷に進学を決めた時も「離れるけど一緒に剣道を頑張ろう」と後押ししてくれた。無料通信アプリでやりとりを続け、大会前には互いに成長した姿を見せようと約束した。玉竜旗では、深江姉妹は慎重152センチの小柄な体格と素早い攻めを生かして要所で力を発揮し、3位に貢献。柿元選手は守谷の大将として準々決勝を3人抜きで制すなど、チームを準優勝に導いた。
ただ、3連覇した中村学園女子には及ばなかった。敗戦後、悔しくて涙で頬をぬらした3人だが、中学時代の同級生たちに健闘をたたえられ、笑顔が戻った。結果には満足していない。目標は同じ玉竜旗優勝だ。「今度こそ、この舞台で絶対に対戦しよう」。1年後、もっと強くなった姿をライバルに見せたい。