先日(12/4)、ミリカローデン那珂川で行われた人権フェスタで、那珂川北中学校の原爆朗読劇の発表が行われました。
- 生徒や若い先生の人権感覚や反戦平和の思いを深めるきっかけとすること
- 生徒や若い先生のセルフイメージを高めるきっかけとすること
- 人権フェスタに集まる地域の方の人権感覚や反戦平和の思いを高めるきっかけとすること
- 人権フェスタに集まる地域の方の那珂川北中学校に対するイメージを高めるきっかけとすること
を目的に生徒たちが取り組んできた朗読劇です。昨年度も発表予定でしたが、諸事情によって発表できませんでした。
今年は概ね同じ内容でパート2ということになっています。今回収録はしていませんが、パート1はHP上でご覧になることができます。
また、人権フェスタの前日、朝日新聞でも練習の模様が紹介されました。
記事の写しをいただきましたので合わせて紹介いたします。
原爆朗読劇「今年こそ」
那珂川町の町立那珂川北中の生徒が、4日に開かれる町の人権イベントで原爆がテーマの朗読劇を発表する。昨年も同じ催しで発表する予定だったが、投影する戦時中の写真をめぐって「衝撃が大きい」と判断した町が中止を決めた。生徒たちは「今年こそ戦争の悲惨さや被爆者の思いを伝えたい」と練習に取り組む。
那珂川北中、あす町の催しで上演
上演する朗読劇「母と子の写真集2」は、原爆や国内外の戦争で犠牲になった子どもたちの姿に焦点を当てた内容だ。昨年は町の「人権フェスタ」で上演できなかったが、今年2~3月に開かれた地域の老人会や生徒総会などで発表した。
台本は昨年準備したものとほぼ同じだ。しかし町の指摘を受け、朗読に合わせてスクリーンに投影する写真のうち、原爆で焼けた少年などの写真2枚の代わりに、画家の丸木位里(いり)、俊(とし)夫妻が残した「原爆の図」から絵を映すことにした。
3月、俳優の吉永小百合さんから学校に1枚の色紙が届いた。生徒総会での上演を前に手紙を送ったところ、「核兵器は地球上で二度と使用されてはいけないものです。原爆で亡くなった方達の無念の思いを受け止め、皆んなで行動しましょう」という直筆メッセージが返信として届き、今回の劇中でも紹介する。
11月上旬に出演者や音響などのスタッフを1、2年生から募り、8日から昼休みや放課後に15~60分の練習を重ねた。劇の終盤に入る合唱「消えた八月」は、吹奏楽部員が買って出た。昨年劇に参加したのは生徒会執行部の十数人だったが、今年は40人ほどが参加する。
2年の藤川紗綺(さき)さん(14)は9月に修学旅行で鹿児島県の知覧特攻平和会館を訪れ、当時10~20代の多くの特攻隊員が残した遺書を見て衝撃を受けた。「戦争の悲惨さはもちろん、命を落とした人たちの思いも込めて朗読したい」。去年に続いて参加した吉丸和真君(14)は「戦争を繰り返してはいけないということを劇を通して同世代に伝えたい」と意気込んでいる。
指導する河野敏生教諭(53)は「生徒には自分の意志で主体的に参加してほしかった。戦争や原爆の被害は立場の弱い人により大きく襲いかかることを実感してほしい」と話す。
劇は4日、那珂川町のミリカローデン那珂川である「人権フェスタなかがわ」の中で、午前11時~正午ごろに上演される。(伊藤宏樹)