錦ケ丘中学校の校内被災状況の視察

昼食後、校内の被災状況を見せていただきました。数多くの壊れた箇所がありましたが、とりあえずビニールシート等で目隠しをして現在利用されています。
渡り廊下は、校舎との間が20センチほど離れていますが、東京工業大学の教授等が視察に来られ、強度上問題がないということで、このまま使い続けるそうです。
校舎は補強工事が行われている場所と、構造上、補強工事に至らなかったところにやはり大きなひずみがあったようで、「天井から青空が見える」ため目隠し処理をしているそうです。
同じような隙間は1階にもあり、その隙間のところが清掃をしてもいつも汚れており、原因がわからなかったようなのですが、警備システムに反応があったため、調査をしたところ、その隙間からコウモリが出入りしていたそうです。つまりその汚れはコウモリの糞だったということです。

最後に「一番ひどかった」と言われる体育館を見させていただきました。
この場所は危険であるため、震災後は体育館としては利用されておらず、剣道部の防具置き場になっています。そのため、震災直後の状況をそのまま保存されている場所でもありました。

PTA本部役員Sさんの話

交流後、校舎の案内をしていただきました。様々な所に亀裂があり、渡り廊下の鉄筋がずれていて隙間が空いていました。そこを毎日生徒たちが通っているそうです。
構造上問題ないと専門家の方は言われたそうです。しかし親としてとても不安を感じました。
一番ひどかったのが体育館でした。天井が落ちていたり、バスケのゴールを吊っているチェーンが外れたりしていて全く使えない状況でした。そのため体育館を使う体育の授業はできず、部活動は近くの小学校の体育館を借り、集会は運動場で行ったりしているそうです。
そんなにひどいのに復旧の順番はまだ先で、新体育館は平成30年に完成予定と言われていました。そう聞くと他の地域や場所がどんなにひどいのだろうかと考えさせられました。

PTA本部役員Kさんの話

校内は、特に体育館の様子は衝撃でした。まだ建て直しに時間がかかる事、避難所になっている間の様子、報道されてない初めて聞く事がたくさんあり、驚きました。

PTA本部役員Eさんの話

錦ケ丘中学校の敷地を案内されて、ひび割れや渡り廊下の隙間など、当時を思い出す状態の場所がまだ残されていました。先生や生徒さん達は何かしらのストレスをいつも感じながら、学校生活を送っているのかと思うと大変なことだと思いました。

IT推進委員会Hさんの話

校内を見せていただきましたが、例えば体育館。使えないのであれば早々に解体し、新しいものの建設が始まればその槌音に希望も感じることができるでしょうが、それは壊れたまま。なにか震災直後の瞬間が封じ込められたままで置かれていように感じました。体育館に行くたびに、恐怖の昨日を感じ、また気持ちを奮い起こし、希望の明日を考える。この心の往復を毎日行っている。特に体育館を物置として使っている剣道部の生徒たちの心はいかばかりであろうかと思いました。
印象的だったのは、その体育館に、私たちの最初の支援となったオレンジシートがあったことです。色々なものを象徴しているように感じました。

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