タブレットの効果的な活用

校長 古澤 裕二

新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向ですが、まだまだ油断できません。現在、学級閉鎖等も視野に入れ、全校生徒に毎日タブレットの持ち帰りを指示しています。また、受験生は、感染対策のため、明日から再び「オンライン授業・家庭学習」の期間となります。

さて、そのタブレットの活用について、先日新聞で「コロナで学級閉鎖が相次ぐ中、なぜ小中学校でオンライン授業が進まないのか」という特集記事が掲載されていました。答えは、たぶん各学校がオンライン授業をそれ程効果的なものとはとらえていないからでしょう。それを裏付けるデータがあります(東洋経済新報社の2021年12月調査)。データによると、「オンライン授業をしたことがあるが、現在はしていない」という学校が33.8%。その理由として、教師が挙げているのが、「コミュニケーションがうまくとれない」45.2%、「生徒が寝ている、内職などで聞いているかどうかわからない」31.0%です。本校生徒も受験生を除けば一般的に同様の傾向があり、オンライン授業の際に、授業者以外の教師が生徒の様子を確認してみると、集中して聞いている生徒はほんのわずかです。中学生という発達段階を考えると、これが当然の姿かもしれません。今後オンライン授業で効果を上げるためには、生徒の学習意欲を喚起したり確認テストを行ったりするなど工夫が必要だと感じています。そのため、これまでは授業を進めなければならない場合を除き、基本的にオンラインは朝の健康チェック程度に留めています。その代わりに、受験やテストに向けた「対策プリント」を冊子にして予め生徒に配付し、学級閉鎖や自宅待機の際には家庭でやって提出するように伝えているところです。

折角タブレットを毎日持ち帰らせているので、オンライン授業以外で是非活用してもらいたい学習方法があります。それは、タブレットにある「映像教材」、いわゆる「動画」を視聴することです。この「動画」は「映像授業Try IT」というもので、「知識ゼロでも学習できるわかりやすさ」「1授業は約15分、空き時間でサクッと学習」「4000本の映像授業で定期テストから入試まで」という宣伝文句で「個別教室のトライ」が配信している優れた教材です。先述の「対策プリント」と合わせて、「動画」を視聴して理解を深めてほしいと思います。視聴方法については、何度か生徒に周知しています。

これに関連してもう一つ。「白熱授業」という言葉をお聞きになったことがありますか? ハーバード大学で行われているマイケル・サンデル教授による大学生参加型の授業のことで、白熱した討議が行われるためこう呼ばれています。日本の大学では、ほとんどが一方通行の講義形式の授業なのですが、この違いはどこから来るのでしょうか。欧米では、以前から「反転授業」を行っています。「反転授業」とは、家庭で「動画」や「配付資料」を用いて学習内容を事前にインプットし、授業では発表や討議などアウトプット中心の授業を行うことです。つまり、通常行う「授業⇒復習」という学習の手順を、「予習⇒授業」と反転させたわけです。このような反転授業や「動画」視聴のメリットは、次の通りです。

  1. 事前に予習することで、学習意欲が高まり学習内容も理解しやすくなる。
  2. 授業でのアウトトプットの機会が増加する。
  3. 授業でのアウトプットによって、どの程度インプットできているか把握できる。
  4. 授業の進度を早めることができる。
  5. 個々人の課題に応じて、くり返し「動画」を視聴することができる(学習の個別最適化)。

文科省は、このような「反転授業」をモデルにした授業を「アクティブ・ラーニング」または「主体的・対話的で深い学び」と呼び、知識を使いこなす優れた思考力や判断力、表現力をもったグローバルな人材育成を目指して、大学や高校の授業改革に取り組んでいるところです。今回わかりやすい「動画」が多数準備され、生徒全員が視聴できる環境が整ったことにより、中学生でもこの「反転授業」が可能となりました。今後は本校でも、予習としての「動画」の視聴も生徒に促していきたいと思います。

尚、タブレットには「eライブラリー」といって、小テストから単元テスト、過去の受験問題に至るまでたくさんのテスト問題が準備されています。本校職員も、「対策プリント」の冊子を準備するときや授業での小テストなどに活用していますので、こちらも「動画」視聴とともに、是非活用するようにお子さんへ勧めていただければ幸いです。

1・2年生 総仕上げテストの結果

2月4日(水)に行われた、今年度の集大成である、学力診断テストの結果をお知らせします。

1年生は(グラフ中▲)、偏差値「56」となりました。4月実力テストは「51」でしたので、この1年間で偏差値を5ポイント伸ばしました。2年生は(グラフ中●)、前回より1ポイント上昇して「58」です。入学時より「54」から最終的に「58」まで伸ばしました。1・2年生ともに、筑紫地区内で上位の成績を収めています。

エブリディ学習等の学力向上の取り組み、試験前の「ノーメディアDAY」など一人一人がしっかりと学習に取り組んだ結果が実を結んだと思います。この学力をさらに向上させるように、これからも日々の学習に自信を持って取り組んでください。次回は4月12日の実力テストです。

尚、前回の1月課題テストの順位がでましたが、筑紫地区内で1年生4位、2年生3位、3年生7位という結果でした。

「夢を育てる」職業講話(1年生)

様々な職場で働く人達の話しを聞くことを通して、「働くこと」の意義について理解を深めるために、2月24日(木)5・6時間目に職業講話を行いました。

那珂川市やその近隣で働いてある、製菓業、介護・福祉業、写真業、保育、消防、旅行業、自動車関係、動物病院の方をお招きし、1年生に講話をしていただきました。その仕事に就くようになった経緯、必要な資格、苦労したこと、生きがいややりがい、中学生のうちに身につけておくべきこと、などさまざまな話をしていただきました。生徒は、講師の話をとても真剣に聞き、一生懸命メモを取る姿も見られました。日頃聞けないような話を聞くことができて、生徒も職業について考えを新たにすることができたようです。

~ 生徒の感想 ~

【動物病院】

獣医は国家試験を受けて、資格をとればなれることがわかりました。命をあつかう仕事の大変さ、逆にやりがいが講話を通してよく分かりました。

【保育士】

子どもと接するから、大変なことや気をつけることが色々とあるけど、好きな仕事だから苦ではないということが印象に残りました。

【製菓】

パティシエは華やかなイメージがあるけど、単純作業を続けられる忍耐力や技術を身につけたり、目標を達成したりするために努力したりすることが大事だと分かりました。

立志式(2年生)

2月14日(月)に、2年生は立志式を行いました。将来の夢に向かって頑張るという「志」を立てる機会が立志式です。

2年生は、冬休みの課題として、将来の夢についてプレゼン原稿を作成しており、今回は各クラスから代表を選出し、4名の生徒に発表してもらいました。代表生徒はChromebookを用いて、写真や図などを駆使してスライドを作成して、それぞれの夢について発表しました。代表生徒のプレゼンの後、平野教頭先生から、2年生に向けて講話がありました。生徒にとって、自分自身の夢について考えるよい機会になったと思います。今回の立志式で立てた「志」を忘れずに、自分の夢が実現できるように、これから頑張ってほしいと思います。

【2年2組 原口菜々羽】

代表生徒4名の「将来の夢」についての発表を聞いて、自分の夢に向かってやるべきこと、やらないといけないことの見通しや考えをしっかり持っていてすごいなと思いました。私もまだ先のことだから大丈夫とか思うのではなく、自分の夢や、自分の夢をかなえるためにやるべきことを深く考えてみようと思いました。

【2年1組 加地 海陽】

一人一人が得意なことや、好きなことがあるはず。だから、それをずっと努力し続けていくことで、良い進路選択ができるということが分かりました。

筑紫地区教育論文表彰式

2月25日(金)、那珂川市役所にて筑紫地区教育論文の表彰式があり、本校のそよかぜ学級担任中島由起先生が「佳作」を受賞されました。筑紫地区中学校における大勢の教員のなかで表彰されたのは、たった8名だけです。昨年度の高瀬先生に続いて、本校職員が2年連続の受賞となりました。来年度も3年連続を目指して頑張ります。

学校からのお知らせ

【今後のスケジュール】

HPトップでご確認下さい。

【オンライン授業・家庭学習】

公立一般入試を受験する3年生は、3月1日(火)~7日(月)まで、「オンライン授業・家庭学習」になります。

【令和3年度卒業式・令和4年度入学式について】

  1. 参加者の数を最小限とし規模を縮小、時間短縮で実施。
  2. 来賓は那珂川市教育委員会、学校運営協議会、PTAから1名ずつ。
  3. 保護者の参加は2名まで。

 

※ 卒業式の詳細は、すでに3年生保護者に通知済みです。

※ 「卒業式における生徒指導」(本日配付)をご確認ください。